長野県北部、後立山連峰のほぼ中央に位置する唐松岳(2,696m)。山頂からは剱岳や五竜岳、白馬三山などの名峰を望むことができます。見晴らしのいい稜線歩きは北アルプス登山の醍醐味を堪能でき、多くの登山者で賑わう人気の山です。「八方尾根スキー場」のゴンドラやリフトを利用することでアプローチがしやすく、登山道も整備が行き届いているので歩きやすい、学校登山でも人気のルートです。(そういう私も中学登山で唐松岳に登りました。)
この時期、雪渓が溶けたところから高山植物の花々が咲き乱れる様子も楽しむことができるので、今回はお花を目当てに山歩きをしてきました。
■読みづらい天気が続く……
梅雨明け宣言があった後ぐずついた天気が続き、天気が読みにくい日が続いていますね。再び梅雨のような天気が戻ることを「戻り梅雨」と呼ぶそうです。梅雨のように毎日雨マークが並んでいて、気づくと1ヶ月近く登山に行けない日が続きました。
今回は自然の中を少しでも歩きたいと思い、雨が降り出しそうなら八方池から引き返すつもりで唐松岳へ向かいました。マイカーで利用しやすい黒菱駐車場に駐車して、「黒菱第3ペアリフト」、「グラートクワットリフト」を乗り継いで「八方池山荘」まで上がりました。黒菱駐車場は100台駐車可能ですが、最盛期は早朝でも満車になることがあるので注意が必要です。また、リフトを使わずに歩いて八方池山荘まで登ることも可能です。
■高山植物たちに癒される
八方池までの木道はニッコウキスゲ(ゼンテイカ)やオオバギボウシ、クガイソウなど、登山スタートから数えきれないほどの高山植物に出会えました。
八方池に着くとどんどん青空になったので、天気に注意しながら進むことにしました。晴れると気持ちがいいのですが暑さもなかなか大変です! こまめに水分補給をしながら、また足元のお花を愛でながらゆっくり歩いていきました。
同じ場所に咲くチシマギキョウにも出会え、一番目当てだったチングルマの群生も見つけることができました。お花が可愛らしくて、歩くのが本当に楽しいです! 岩場にはイワハゼ、斜面にコバイケソウ、丸山ケルンを過ぎるとハイマツの赤い花、シャクナゲ、ミヤマクワガタなど。「君はなんて花かな?」とお花に語るように写真を撮ってきました。