■曽我の隠れ石と工藤祐経の墓

音止めの滝の上流にかかる曽我橋
曽我兄弟が仇討ちをするために身を隠した「曽我の隠れ岩」

 音止の滝の東側、滝の上流の芝川にかかる曽我橋を渡った先に、曽我兄弟が工藤祐経を討つために隠れていた「曽我の隠れ岩」が残っている。

 この「隠れ岩」で仇討ちの機をうかがっていた曽我兄弟は、夜になって宿営地を襲撃。雷雨の中、見事に仇討ちを完遂したと伝えられている。この隠れ岩から90mの場所は工藤祐経が打ち取られた場所とされており、祐経の墓が祀られている。

工藤祐経の墓

 曽我の隠れ岩や工藤祐経の墓は、白糸の滝・音止の滝から徒歩で訪れることができるので、ぜひ足を延ばしてみてほしい。大規模軍事演習「富士の巻狩」の影でこのような仇討ち事件が行われたと考えると、鎌倉時代の人間ドラマが垣間見れて興味深い。

曽我の隠れ石:静岡県富士宮市上井出340
工藤祐経の墓:静岡県富士宮市上井出351