■もはや工芸品!? 製作風景お見せします

 製造工程は、まず素材を作るところから始まります。デッキの外側に貼ってある滑り止めのデッキテープを全て剥がし、その後に残った粘着材も丁寧に剥離させて取り除きます。続いて、一枚ずつ強力なボンドで貼り重ね、プレス機でプレスして数日乾燥させます。こうして、ようやくプライウッド(スケートボードの素材になる板)の塊になるのです。

圧着したデッキを切り揃えた状態
機械に通して厚みを均一に整えていく

 この塊を大きなのこぎりの機械でスライスにして使います。カラフルな縞模様は、スケートボード一枚一枚の塗装の色が重なってできたものです。

 板状に切り出したら、次はプレーナーという鉋をかける機械に通し、0.5mm単位で厚みを整えていきす。厚みが揃ったら、次は大きさを揃えてさらに小さく切り出します。

 気の緩みが大怪我に直結する200Vの電動機械を使っての作業のため、気は抜けません。真剣な顔で作業している人、何かを作り出してる人って、やっぱり格好いいですね。一度の作業では、製品のベースプレートとなる素材を50枚ほど切り出すのが限界とのことでした。

 

板の仕上がり具合を細かくチェック
必要な大きさに切り分けていく

 四角に切り出したら、次は四隅を切り落とし八角形に整えます。さらにルーターと呼ばれる機械を使って、円形に削り出していきます。円形にしたら、今度は内側を削り込み、お皿のような形に仕上げていきます。

 さらに磨きをかけ、お互いのブランドの焼印を入れます。Ten artworksの焼印を入れたら、次にPeregrine Designの焼印を入れるため、一旦うちの工房に送ってもらいました。我々の焼印を入れたものを再度送り返したら、今度は表裏二回ずつ塗装を施します。最後に中央にナット埋め込み、ようやく美しいベースプレートの完成です。

四角くカットしたら続いて角を落として八角形に整える
さらにルーターで円形に整えて皿状に削り出す。気の遠くなるような作業
色の重なりが美しいベースプレートの出来上がり

 こうして第1弾、46枚のベースプレートが届きました。

 じつは、すでに販売は開始されています。我々、「Peregrine Design」のホームページと「BASE」、それに、今回Ten artworksを紹介していただいた方が運営しているブランド「CANCAN TOKYO」にて取り扱っています。

 ご覧いただいたように、どうやったって量産は不可能な製品です。当面は品不足気味の状態が続いてしまうかもしれませんが、ご了承ください。

 今年は家で過ごす時間も増えているかと思います。キャンプやピクニック、バーベキューなど、これからシーズン本番を迎えるアウトドアはもちろん、ベランダや庭などあらゆるシーンでお使いいただけると思います。

 最後に、お使いになる際にはしっかりとネジが止まって蚊取り線香がワッシャーの間にきちんと挟まってしっかり留まっているか確かめてからお使い下さい。揺れたりして途中で燃えさしが落ちてしまうと、折角のプレートが焦げてしまいますので、お気をつけください。

 

■問い合わせ
ペレグリン デザイン
www.peregrine-f.com