■ゴールの大網宿へ

昔から旅人を見守ってきた道祖神

 雨飾山を背後に役目を終えた学校が見えると今日のゴールの大網宿だ。クルマをデポしてある平岩駅への道を探していると、クルマがスっと止まって運転していた女性が駅への道を親切に教えてくれた。昔の宿場町の名残かどうかは知らないが、ここはやはり旅人に優しい宿場町だったのだ。あとは舗装路を駅へと向かう。

 途中で気づいたのだが、大網宿には大きい駐車場があってそこにクルマをデポしたほうが効率が良さそうだということ。でも平岩駅へ向かう途中には姫川温泉があり、大きい足湯と公衆浴場の「瘡(くさ)の湯」もあり、そこにも大きな駐車場もあるので迷うところだ。電車とクルマを上手く使えれば、また面白い山旅ができるかもしれない。

 全行程で6時間ほどの山旅だったけれど、古道の息吹が感じられるいいルートだった。新緑もいいし紅葉時期もまた格別だろうな。なにせ120kmもあるのだ。また時間をかけて1区間ずつ。「いつか全て歩きに行こう!」と、子供たちにその旨を伝えるとショッぱい返事が返ってきた……。塩の道の地図を見ると、この先にはソルトロード最大の難所があるらしい。これは行くしかないだろう。つらさより、悠久の時を感じさせるロマンがきっと勝るはずだよね!?