■梅雨は天気予報のこまめなチェックが肝!

2021年5月17日09時のひまわり赤外線画像。北海道には低気圧の雲が広がり、梅雨入りした九州~東シナ海付近には梅雨前線の雲が伸びている(出典:気象庁ホームページより)

 梅雨に入って思うのが「また天気予報の難しい季節になったな」ということだ。皆さんも「梅雨の時期は予報が外れやすい」という話を聞いたことはないだろうか。

 梅雨時期の天気予報が難しい理由は、梅雨前線の動きにある。西から東へと通過する低気圧や、移動していく高気圧と違って、梅雨前線は日本付近に停滞しつつ、ウロウロと上下に動く。ちょっとした要因で上に行ったり、下に行ったりするので、動きを予測しづらいのだ。

 また、気象現象としての大きさで考えると、低気圧は1000km規模の広い範囲が雲に覆われる。西から東へと通過するので、雨の降る量や時間帯が外れることがあっても「雨が降る」という予報自体が外れることはあまりない。

 ところが梅雨前線の雲は、幅およそ数100km程度の規模。しかも低気圧の雲のように面状に広がらず、線状に伸びている。そのため、少しでも雲が動けば晴れ間が出たり、反対に雨が降ったりと天気が大きく変わってしまうのだ。

 だから梅雨はコロコロと予報の内容が変わることが多い。週間予報を見ていると、週末の天気が雨でも、翌日には晴れに変わっていることもある。そんな梅雨時期に大切なのは、天気予報をこまめにチェックすることだ。

■天気予報の「信頼度」

週間予報に記載される「信頼度」(出典:気象庁ホームページより)

 気象庁は、週間予報を出すときに、晴れや雨といった天気に加えて「信頼度」というものを出している(3日後以降の予報が対象)。これは、気象予報官の“自信のほど”を示している指標だ。「予報が適中しやすい」ことと「予報が変わりにくい」ことを表す情報で、予報精度が高い順に、A・B・Cの3段階で発表されている。気象予報官の気持ち的には、「信頼度A」は「自信あります!」、「信頼度C」は「明日になったら変えるかも…」といった感じだろうか。

「信頼度」は予報の確度の高さを表している(出典:気象庁ホームページより)

 私は週間予報を確認するとき、この「信頼度」にも注目する。土曜日と日曜日の予報が同じ「曇りときどき晴れ」で、信頼度が土曜日はA、日曜日がBの場合、登山の予定は土曜日に入れる。便利な情報なので、ぜひ活用してほしい。

 梅雨になると、信頼度は圧倒的にBやCが増えてくる。お出かけの予定が立てづらいと思うが、気象庁の予報官さんや、全国の気象予報士さんたちも必死で梅雨前線をにらんで予報を出している。なので、お出かけの予定もプランA・B・Cくらいをご用意いただき、予報が変わったら柔軟に対応していただくのをオススメしたい。