お盆に日本付近に現れた停滞前線により、災害レベルの大雨が降っている。猛烈な暑さはひと段落したが、雨のあとには、ふたたび夏の暑さが戻ってきそうだ。
■今回の停滞前線がもたらす梅雨末期のような大雨
今回、日本列島に停滞している前線。これによって、日本列島は広い範囲で雨となり、西日本を中心に大雨となっているところがある。気象庁は8月11日に緊急記者会見を行い、「前線周辺では、いつどこで大雨になってもおかしくないような状況が続く。“梅雨末期”に似たような状況になる」と呼びかけた。
今回の前線をどう定義づけるかだが、気象庁は会見で、今回の前線を「梅雨前線」とも「秋雨前線」とも言わず、「停滞前線」という言い方をしている。
梅雨前線は西日本を中心に雨量が多くなるのに対し、秋雨前線は東日本で雨量が多くなる傾向がある。すでに梅雨明けし、暦の上では立秋(8月7日)を過ぎているので、秋雨前線と呼ぶのがふさわしいのかもしれない。今回の停滞前線による大雨は西日本が中心で、梅雨末期に似た状況になるということなので、「戻り梅雨」のような現象に近いのかもしれない。