■バスと駒ヶ根ロープウェイで一気に千畳敷カールへ

麓から見た宝剣岳と千畳敷カール。ロープウェイの架線や前日までの登山者の歩いた跡が確認できる

 一般的なアプローチとなるのは長野県、駒ヶ根市の「菅の台バスセンター」から。この先でマイカー規制になっているので、路線バスに乗って山道を約30分。「しらび平」で駒ヶ根ロープウェイに乗り込む。約7分30秒の空中散歩を楽しんだら、あっという間に標高2,600mの千畳敷駅へ到着、ここから登山開始となる。

「しらび平」。ここでバスを降りてロープウェイに乗り換える

 注意したいのはザックに付けたアックスやポール。先端の尖った部分をそのままにしていると、混んだ車内で気付かないうちに他人に怪我をさせることにつながる。凶器だということを忘れずにカバーを装着したうえで、手に持って乗車するのがマナー。ヘルメットやクランポンなどはバックパックに収納しておく。

歩きだす前も後も。休憩がてら山を眺めてゆっくりできる「ホテル千畳敷」のロビー。最高の展望が広がる

 山頂駅は「ホテル千畳敷」内。乗り物でいきなり高いところに上がったときは、体が標高に慣れないので要注意だ。高山病の症状が出てもおかしくないので、水分補給を充分にしてトイレや休憩がてら、ゆっくり身支度をととのえよう。

※2 新雪がまとまって降って足が沈む状態の中を歩くこと。深いと胸までくるようなときも
※3 新雪が風や日射で表面だけ氷化した状態。「モナカ雪」
※4 雪崩に埋没したときに捜索したり、掘り出すための道具
※5 アバランチギヤのひとつ。電波の送受信を切り替えて捜索に使う。「アバランチトランシーバー」