■眺望抜群の天狗山荘

天狗山荘に到着。すぐそばに白馬鑓ヶ岳がそびえている
山小屋の受付ではスタッフが温かくお出迎え(2025年撮影)

 長い登りを終えて天狗山荘に着くと、スタッフが温かく出迎えてくれ、「やっと体を休められる」と安堵できる。木の温もりが感じられる館内は2020年にリニューアルされたものだ。そのため寝室、食堂、トイレなどすべてが清潔感に包まれており心地よく滞在できる。館内には乾燥室があるので、雨などで濡れてしまった衣類も乾かせる。

 また、遮るもののない360度パノラマの眺めもこの山小屋の大きな魅力だ。立山方面の剱岳がきれいに見え、晴れて空気が澄んでいる日なら南アルプスや富士山まで見渡せる。山並みや雲海に太陽が沈んでいく夕日、夜空一面に輝く降るような星、そして翌朝のご来光。稜線という立地だからこそ味わえる贅沢な景色だ。

木の温もりが漂う館内。廊下を進んだ奥に寝室がある
ブロック分けされた寝室。それぞれ花の名前がつけられている
洗面所の水は近くの雪渓を利用したもの。飲料可で稜線でありながら水が豊富なのがうれしい
夏でも小屋前に雪渓の湧き水を利用した無料の水場がある。天候によっては水が涸れる場合もある

 真心のこもった料理もこの山小屋の魅力をさらに高めている。名物の「天狗鍋」は、和紙の器を固形燃料で温めて提供されるスタイルで、出汁の利いた温かい鍋が疲れた体と心にじんわりと染みわたる。肉と魚、野菜が盛られたメインディッシュも付いており、稜線上でいただく料理とは思えないほど豪勢なメニューがうれしい。

 朝食もボリュームたっぷりで、しっかりエネルギーチャージして登山に出かけることができる。朝早く出発する場合は、朝食はお弁当に変更することも可能だ。

落ち着いた雰囲気の食堂。食事の時間以外は談話室としても利用できる
魚のだしが利いた名物の「天狗鍋」。温かい料理が食べられるのが何よりの幸せ(2025年撮影)
朝食は魚やハム、卵焼きのほか、ごはんが進む副菜が盛られている(2025年撮影)
食堂の奥にある売店ではドリンクやつまみのほか、記念バッジやオリジナルTシャツを販売(2025年撮影)
稜線に建つオアシス「天狗山荘」