●初夏はウマヅラハギ・カワハギが浅場に寄るチャンス!

 初夏になると、それまで深場にいたウマヅラハギやカワハギが、産卵やエサを求めて堤防近くの浅場へと回遊してくる。

 これらの魚はおちょぼ口で針に付いたエサだけをとるのが非常に得意なため、疑似餌の付いたサビキ仕掛けを垂らしているだけでは、なかなかハリには掛からない。しかし、エサがあれば貪欲に食いついてくるため、釣れる確率はグンと高まる。

 何より、ウマヅラハギやカワハギは、市場やスーパーでも高値で取引される高級魚である。引き抵抗も強く、掛かった瞬間の「ググーッ!」と竿に重みを感じる手応えは、一度味わうと病みつきになる。

■絶品の「薄造り」にまつわる苦すぎる教訓

 ウマヅラハギやカワハギといえば、上品な白身と濃厚な「肝(きも)」が最大の魅力である。薄造りにして、肝を醤油に溶かした「肝醤油」でいただく刺身は、まさに釣り人の特権だ。

 しかし、筆者は大きな失敗をしてしまった。釣れた嬉しさのあまり、魚の血抜き(エラなどを傷つけて血を抜く鮮度保持の作業)をしなかったのである。

 家でさばいてみると、本来は透き通るような白身のはずが赤くなっていた。身に血が回ってしまっていたのだ。

調理後の食卓。アラの煮付けと刺身が並ぶが、手前の身の色に異変が

 以前、冬に釣れたウマヅラハギを持ち帰ったときはまだ生きていた。その時は感動的な美味しさを堪能したのだが、今回の身は旨味がかなり落ちてしまっていた。コシがないし、なんだか生臭いのである。原因は血抜きをしなかったからだ。気温・水温が高い初夏は、冬場以上に魚の鮮度が落ちるスピードは早い。

 今後は、その場でエラを切って海水に浸け、しっかり血抜きをしてから氷水の入ったクーラーボックスに入れようと決意した。エラを切るのはハサミを使うと簡単らしい。このひと手間で、身の美しさが劇的に変わるならやらない手はない。せっかく釣れた魚を残念な味にしてしまった後悔。釣り上げた成功とともに、ほろ苦い教訓となった。

 

【使用タックル】
・投げ竿270cm(100均製品)
・スピニングリール3000番
・上カゴ
・サビキ針6号
・オモリ6号