「北アルプスの女王」と呼ばれる美しい燕岳(つばくろだけ)。創部2年目、低山にも慣れてきた部員が本格的な登山に挑戦するには最適な山ではないだろうか。難所は少ないが歩き応えもあり、ご飯もおいしい。

 何もかも最高だった燕岳の秋の山行をレポートします。

双葉社 登山部、ベストタイミングで燕岳山頂に到達!

■「BRAVO MOUNTAIN」を運営する出版社、双葉社の登山部山行レポート第3弾。

 前回は2025年7月の尾瀬ハイキングだったが、創部2年目の秋は “憧れの北アルプス” に挑戦。これまでの山行での最高標高は大菩薩嶺の2,057mで、今回は一気にレベルアップ。1泊2日で約1,400mを登って下る行程は、笑いあり、涙あり、ハプニングありの至福の時間でした。

 前回の尾瀬ハイキングの記事(https://bravo-m.futabanet.jp/articles/-/126601

今回の参加メンバーは下記9名。

【名前】りーもー ※登山部部長で本レポートを執筆
【お仕事】文芸編集
【山行歴】10年
【ひとこと】好きなのは「下山即ビール」。ほどほどに頑張る40代の登山をやっています

【名前】ほりどん
【お仕事】法務
【登山歴】40年
【ひとこと】ついていけるように鍛錬します

【名前】ささけん
【お仕事】文庫編集
【登山歴】25年のブランクを経てここ2年くらい
【ひとこと】あこがれは石川直樹さんと登山YouTuberのりょーじさん、あと、かほさん(笑)です

【名前】山三郎
【登山歴】25年ほど。大学ワンゲル部出身
【お仕事】漫画&グラビア編集
【ひとこと】三浦雄一郎に影響されて脚に3kgずつ、ザックに12kg入れて生活している

【名前】まきお
【お仕事】書店営業
【登山歴】7年。長く住んでいた九州の山を中心に
【ひとこと】カップラーメンはシーフード派。さらなる高みを目指してがんばります!

【名前】だいとう
【お仕事】漫画編集
【山行歴】コロナ禍きっかけで低山ハイキングを4年ほど
【ひとこと】スポーツはやらない文化系ですが、山も海も好きなアラフォーです!  当面の目標は山小屋泊ありの登山。今回で目標達成か?

【名前】ニーハオ宮田
【お仕事】海外事業
【山行歴】2年目
【ひとこと】登る山がなければ、人生はただの谷間である

【名前】ワカ
【お仕事】文芸編集
【山行歴】9年
【ひとこと】下山後のお風呂とサウナのために登山しているところがあります

■最高の気温と天気で絶好調のスタート!

 9月の連休某日。集合は朝7時半に長野県の穂高駅近くにある「しゃくなげ温泉」。電車組は近くのペンションに前泊、当日組は早朝5時に車で出発して、定刻通りに全員合流。3,000m級の山は初めての部員が5人いて、普段よりは各自入念に準備。 “前日の珍事” をのぞくとスタートはまさに上々だった……。

 中房温泉登山口(標高1,450m)まで、ジャンボタクシーに9人全員が楽しげに乗り込んだ。気温は12℃でまさに快適。前夜の雨の影響で上空はまだ曇っているが、好転しそうな予感大。予定通り8時30分に行動開始とあいなった。

登山道は休憩場所が多くて和気あいあい

 本記事を執筆している私(りーもー部長)は燕岳3回目だが、何度登っても楽しいので北アルプス入門によくおすすめしている。登山口から合戦小屋(2,381m)までの道中は、約40分おきにベンチがありペースが掴みやすい。我らもベンチに着くたびに休憩し、水分も糖分も面白ネタもチャージ。さっそく愛煙家のニーハオ宮田が一服つけると、一堂は大盛り上がり。

 なんせニーハオ氏は集合日を1日間違えて、前泊どころかすでに2泊している。初めての北アルプスに気合いが入り過ぎたのだろうか。登山日を間違えなくて本当によかった。なお、ニーハオ氏は、かつて鍋割山(なべわりやま)登山の際に「渋沢駅北口」を「渋谷駅北口」と間違えて不参加だった前科あり(ちなみに渋谷駅に北口はありません)。

合戦小屋でがっつりご飯

 行動開始から約3時間。年齢も経験も差はあるが、全員いいペースで歩けている。普段の仕事同様(?)チームワークは最高で、部長としても感慨深い。登山者の集う合戦小屋で、かき揚げうどんやカレーうどんを食べて体力回復。

山三郎はいつものようにシーフードヌードルを食す

 我流を極める山三郎は安定のシーフードヌードルで、下界の12倍(弊社調べ)くらい美味そうに見えるのは、そのフォトジェニックさたるゆえんか。

上空には青空が広がり重い脚も軽くなる