◼️展望がいいのは、伊豆ヶ岳のお隣のピーク
伊豆ヶ岳の山頂北側には、100mほどの鎖が取り付けられたスリリングな岩場(男坂)がありますが、現在は落石が多いので通行禁止。右手にある女坂も崩落により通行止めとなっているので、男坂と女坂の中間道を通って伊豆ヶ岳の山頂を目指します。
伊豆ヶ岳の山頂からの展望は今ひとつです。展望が良いのは、ひとつ南側にある古御山(標高830m)のピークです。ここは休憩適地ですが、週末のお昼時ともなれば、登山者でいっぱいになるほどの人気となるのでご注意を。
◼️伊豆ヶ岳から先の稜線こそ、ハイライト
伊豆ヶ岳から子ノ権現までのなだらかな稜線は、奥武蔵らしい静かな山歩きが楽しめます。足元に広がる色づいた落ち葉を踏みしめながら、冷たい風が吹き抜ける中を歩く気持ち良さは、ぜひ体験してみてください。
伊豆ヶ岳からいくつかピークを踏んで、天目指峠までは約2時間。さらに、子ノ権現まで1時間、さらに吾野駅まで1時間かかります。体力に自信がない方は、伊豆ヶ岳山頂で折り返しましょう。
子ノ権現は、古くから足腰の神様として信仰されてきた霊地です。絵馬の代わりに草履を奉納して、足腰の健康を祈りましょう。
正丸峠駅から伊豆ヶ岳を経て、子ノ権現から吾野駅までのルートタイムは6〜7時間ほど。標高は低いものの、細かい起伏が多く、累計標高差は1,000mを超えます。行動時間が長いルートなので、特に日の短い秋から冬は、十分に時間に余裕を持った計画を立てましょう。
季節を変えてリピートする方も多い人気ルートですが、初めて歩くならおすすめは圧倒的に秋。紅葉に山が染まる今こそ、この奥武蔵の名低山を味わってみてください。