10月、高い山で始まった紅葉は徐々に標高を下げて麓へ向かって山肌を染めています。今年はどうやら紅葉の“当たり年”のようです。天気に恵まれない日が続いていますが、季節は止まってくれません。長野県白馬村のキャンプ場で滞在し、紅葉を愛でながら山歩きを楽しんできました。
■雨のキャンプサイトはしっとりとした秋の風情

長野県北西部、白馬村。北アルプスの山並みを眺める絶好のロケーションにあるのが「Snow Peak LAND STATION HAKUBA(スノーピーク ランドステーション白馬)」です。建築家・隈研吾氏が設計を手掛けたことでも有名な建物は木材を活用したデザインが特徴的です。スノーピーク直営店をはじめ、レストラン、キャンプ宿泊施設、白馬村観光局のインフォメーションデスクなどが揃った複合施設になっています。
キャンプグッズがずらりと並び、自宅でも使いやすいクッキングアイテムやアパレルなども充実しています。

敷地内にはキャンプサイトもあり、木々に囲まれた落ち着いた雰囲気も楽しめますし、見晴らしのいい一等席から山並みを正面に眺めながらテントを張ることもできます。常設のテントやトレーラーハウスタイプの「住箱」もあるので、手軽にキャンプを楽しむこともできます。
今回は年数回行われるストアイベントに参加し、深まる秋を感じながら2泊3日を過ごしました。
■ビオラの演奏会とトークショーの夕べ

初日の午後はアフタヌーンティーをいただきながら、バイオリン、ビオラ奏者である坪田亮子さんの演奏に耳を傾けます。
そぼ降る雨のなか、大きなタープの下でビオラの調べに耳を傾けながらのひととき。クラシックの名曲から馴染みの深い日本の曲まで、雨宿りしているかのような心地いい優しい時間が流れていました。

暗くなった頃、長らくスキー誌の編集者を続けている尾日向梨沙さんによるトークショーが行われました。「白馬とスキーの歴史」をテーマに、日本、そして白馬のスキーの歴史や世界を含めたスキー場の環境問題への取り組みについて語られていました。
写真を交えた非常にわかりやすい内容で、焚き火の香りに包まれながら皆さんじっくりと聞き入っていました。