秋になると紅葉が楽しめる山はたくさんあるが、浅間山も紅葉時期は登山客でにぎわう。
外輪山最高峰の「黒斑山(くろふやま・標高2,404m)」に連なる稜線から眺める眺望や、その内側の「賽ノ河原(さいのかわら)」、「湯の平(ゆのだいら)」など、地形や眺めが異なる絶景が楽しめるからだ。
今回は、登山口の車坂峠(くるまざかとうげ)から浅間山外輪山の稜線をめぐり、湯の平、賽ノ河原の秋の絶景を望むルートを紹介する。
■浅間山外輪山から望む、荒々しい火山と秋色のコントラスト
登山口のある車坂峠から「槍ヶ鞘(やりがさや)」までは約1時間、樹林帯を進む。その先は絶景を楽しめるエリアとなり、槍ヶ鞘、黒斑山、蛇骨岳(じゃこつだけ)、仙人岳(せんにんだけ)と周回し、湯の平へ下るまでの約2時間は外輪山の稜線上を進む。稜線上から浅間山に目を向けると、外輪山の斜面から浅間山の裾野まで一面にカラマツの黄葉が広がる様子が見られる。

浅間山に目をとられがちだが、外輪山の北面に目をやると赤、黄、緑とパッチワーク状に広がる紅葉に気づくはずだ。一面を覆うようなインパクトはないが、鮮やかなコントラストにも趣を感じられるだろう。
黒斑山から先へ進む縦走するコースは、岩場やザレ場が続き滑落の危険も伴う。自身の体力や技術を十分に考えて計画してほしい。
