群馬県片品村にある丸沼は、標高1,430mに位置する透明度の高い湖である。秋になると湖畔を取り囲むブナやシラカバなどの原生林が色づき、例年10月上旬から下旬にかけて紅葉のピークを迎える。この美しい景観を眺めながら楽しめるのが、ボートからのワカサギ釣りだ。
丸沼は、賑わいを見せるメジャーなワカサギ釣り場とは異なり、まるでプライベートポンドのように静かで落ち着いた時間が流れ、湖面を包む澄んだ空気の中でゆったりと竿を出せるのが魅力。
湖上から望む紅葉は絵画のように美しく、ワカサギの群れを探し当てて釣り上げる体験は、秋ならではの特別な楽しみといえる。
また、ワカサギを自宅に持ち帰り、天ぷらにして味わえば、釣り人の特権ともいえる贅沢なひとときを過ごせるだろう。

■紅葉の名所・丸沼が迎える秋の絶景

丸沼は関東屈指の紅葉スポットとして知られている。例年9月下旬から色づき始め、10月上旬から下旬にかけて最盛期を迎える。湖畔を囲むブナやシラカバ、カエデ、カツラといった落葉樹は、それぞれが黄色や橙、紅色へと染まり、豊かな色彩のグラデーションを見せてくれる。

標高1,430mという高地に位置するため昼夜の寒暖差が大きく、紅葉の発色はひときわ鮮やかである。ピークを過ぎ葉が落ち始めると、これまで葉に隠れていた木の幹が姿を現し、特にシラカバの白い幹が湖畔の景色を引き締めて、これもまた趣深い。
木の葉が少しずつ色づき始める初期の紅葉から、終盤の落葉に至るまで、訪れる時期によって移ろう多彩な色合いを堪能できるのも、丸沼の紅葉ならではの魅力である。


