気がつけば、あっという間に今シーズンの光小屋は営業が終了。来てくださった皆さん、気にしてくださったみなさん、ありがとうございました。あとは小屋閉め作業を残すのみ。いよいよラストスパートです。
9月は3週に渡って、下山中の登山者から救助要請が出ていました。秋の山に登る方は計画に無理がないか、ご自身の体力と相談してお越しください。お家に帰るまで、安全登山で!

■山小屋の管理人、山にいないでなにしてるの?

私は山小屋の管理人なのに、今年の夏は小屋にいられないなんて、ほんとどうかしている。けれど、仕方ない。アキレス腱を切ってしまって、歩けないのだ。
例年は、日常の山小屋仕事の合間を利用して「このリクエストの対応、どうしようか?」とか、「この問い合わせ多いから、この書き方だとわかりにくいかな? 予約サイトにもうちょっと説明を付けたそう」とか、スタッフ高橋くんと相談しながら業務を進めている。今年は私が1人で決めなければいけない。高橋くんは、山の上の仕事をアルバイトさんと共に一手に担ってくれている。なので、事務仕事は私に任せてね、というわけ。
「どーんと任せてね!」といっぱしの口を聞いたけど、ちょっとした判断や決断でも、1人でするのはなんだか心細い。それでも、今年は光小屋の事務作業担当の自覚を持って日常業務に取り組んでいます。足を使わないとはいえ、6月、7月は座って作業をしているだけで、足がパンパンになってしまいました。なにをするにも身体って資本なんだな〜って、当たり前のことを今さら思う毎日です。
登山者の皆さんからお問い合わせいただくメールには、「足、お大事に。山は逃げないからしっかり治してね」と温かい一文を添えてもらうことも多い。焦らずしっかり治そう。それが仕事だ。しょげそうになる気分をふんわりと救ってもらいました。みなさんに励ましてもらってばかりの夏だったな。
■松本のイベントにお邪魔しました!

さて、せっかく街にいるのだからこそ、なにか私にできることをできるだけしたい!
7月は松本で行われた「山の日フェスタ」へ出展してきました。運営の方が突然の申し出を快く受け入れてくださったのだが! うっかりしていた。私、車の運転できないんだった……。この時、私の足には特注の8万円もする装具がガッチリと足首を固定していたのだ。
電車で行くことも考えたけれど、会場は駅から近いわけでもなく、荷物もあるので却下。友人たちは、みな仕事をしているし、家庭もあるので声をかけにくい。はて、どうしたものか…。
そんな娘を見かねた母が、「その日、オカン行けるよ」と名乗り出てくれた。母と一緒に出かけることも少なくなった今日この頃。なんと娘思いなのだろう。そして、母の友人であり、私の同級生のお母さんまで助っ人に加わってくれた。光小屋のグッズと重版した出来たての本、当日の朝に実家の果樹園で採れたアンズ(リンゴ農家だがアンズも作っているのだ)を持って、和気藹々と出かけていったのだった。