■口熊野の里山をe-BIKEで走り、世界遺産の一端に触れるツアーへ

 さあ、本日はお待ちかねのe-BIKEで巡るサイクリングツアーへ!

まずはサイクリングツアーの出発地であり、ガイドの瀬戸陽子さんの待つ上富田(かみとんだ)サイクルステーション KMICH(クミッチ)へと向かいます。

 このアクティビティでは、マウンテンバイクタイプのe-BIKE(電動アシスト付き自転車)で、熊野の地の魅力を知り尽くした瀬戸さんがグランドメルキュール和歌山みなべ のために特別に設計した約20㎞のコースを巡ります。e-BIKEとヘルメットのレンタルが付いているので、参加者の準備はスポーツウェアなどアウトドアに適したカジュアルな服装とスニーカー(場合によってはグローブなど)でOK。手軽に参加することができます。

 最初に当日巡るコースの説明、e-BIKEの乗り方やコツ、交通マナーなども丁寧にレクチャーしていただけるので、サイクリング初心者でも安心です。またe-BIKEなので、20kmの道のりを漕ぐのでも、坂道でも楽々。慣れてくると時速15~18㎞ほどで走れるように。風を感じながらのサイクリングで景色を楽しむことができます。当日は35℃を超える猛暑日ではありましたが、爽快に走ることができました。

e-BIKEはオートバイでも有名なイタリアのベネリ。タイヤも太めで荒れた道でも安定感アリ
「結びビト」 サイクリングツアーの詳しい内容はコチラ

 コースは、上富田町の自然豊かな里山や口熊野(くちくまの)(※熊野古道が「中辺路」と「大辺路」に分かれる分岐点であり、田辺から海沿いを離れて「中辺路」へと進むと山に入るため「口熊野(くちくまの)」と呼ばれました)にある世界遺産の3つの王子跡( ※熊野古道沿いに点在する神社)を訪ね富田川沿いの並木道や潜水橋(せんすいきょう)で川を渡るなどバラエティに富んだスポットを巡ります。

富田川沿いの並木道を走る。今日はとても暑くて木陰が嬉しかったが、桜並木なので春に走るのもよさそう
潜水橋を渡って富田川の対岸へ。ここは安全のために押して渡ります

 富田川に架かる欄干のない橋「潜水橋」を渡って川の対岸へ移動。洪水になっても橋が壊れたり流されたりしないようにとの工夫だそうです。周りは美しい里山の風景が広がり絶景なのですが、景色にあんまり見とれすぎると足元を誤って落ちてしまいそうでちょっぴり怖かったです。

 最後に立ち寄ったのは3つの王子跡のうちのひとつで世界遺産の「稲葉根王子(いなばねおうじ)」。

稲葉根王子は熊野九十九王子の中でも社格の高い五体王子のひとつ

 ここでは「口熊野かみとんだガイドの会」のガイドさんから、熊野古道や王子についての由来などを詳しく解説していただきました。

とっても楽しい語り口の「善ちゃん」こと鈴木善平さん

 その後、近くにある水垢離体験場へ。「水垢離(みずごり)」とは、かつて熊野詣の際に富田川の水で身を清めたとされる神聖な習わし。現代ではその簡易版として足を浸けてその習わしの疑似体験ができます。e-BIKEでたくさん走って疲れたり、熱くなった足にちょうどいいアイシングにもなりました。

このサイクリングツアーでは、水垢離を簡易版で体験しながら和菓子と共に休憩できます

 またこちらでは、地元の和菓子屋さんで作られた季節の和菓子をいただけます。ちょっぴり疲れた身体に甘味が染みわたります。風光明媚な口熊野の上富田の自然と、熊野詣の歴史の一端に触れるサイクリングツアーとなりました。

※世界遺産に指定されている熊野古道エリアは自転車走行ができません

■ホテルの近くにも雰囲気のある熊野古道が!

 グランドメルキュール和歌山みなべ の方に教えていただいたところ、なんとホテルのすぐ近くにも雰囲気のある熊野古道が通っている場所があるとのことなので行ってみることに。

時間を飛び越えたようにも感じる小路

 国道42号線からグランドメルキュール和歌山みなべ へと向かう道の途中にこんな雰囲気のある熊野古道 紀伊路の一部が存在。ホテルから車で5分もかからない(歩いても15分くらい?)なので、ぜひこちらにも行かれてみてはいかがでしょうか?

 ただしこの小路へと至る入口は見落としてしまいそうなくらいなので要注意。

 

取材協力:グランドメルキュール和歌山みなべリゾート&スパ
     https://grand-mercure-wakayamaminabe-resortandspa.jp/

     和歌山県観光連盟

     https://www.wakayama-kanko.or.jp/index.html