■『ラスト サムライ』の空気を感じる書写山圓教寺

 頂上から5分ほど下りたら、3つの建物に囲まれた広場が見えてきた。実はここは、ハリウッド映画『ラスト サムライ』のロケ地となった場所。

「食堂(じきどう)」でトムクルーズと渡辺謙が出会ったシーンが有名だ。

 食堂の2階は宝物階となっていて、無料で拝観が可能だ。筆者は映画を観ていないため、記憶にないはずだがトムクルーズと渡辺謙のシーンが脳裏に浮かんでくるようだ。『ラスト サムライ』を観ていたら今回の登山が聖地巡礼になったのだが、残念だ。

■文明に感謝……!  ロープウェイで下山

 3つの建物で『ラスト サムライ』の雰囲気を味わったら、境内にある茶屋へ。ソフトクリームや缶ビールが売っており、気温30℃の登山後の人間には誘惑が強すぎる。

 書写山は登りも下りも書写山ロープウェイを使うことができ、圓教寺目当ての人は最初からロープウェイを使うことが多そうな印象だった。暑さの厳しい日は間違いなくこちらをおすすめしたい。ちなみにロープウェイでの下山時間は4分。自分で歩いたときの1/10。

 サムライの時代はロープウェイなんてないだろうし、街に出るのは大変なんだろうなあ、と思いながらスピードに乗るロープウェイの窓から流れる涼しい風の中、現在に生きるありがたさを噛み締めていた。

 

「JR神戸線・姫路駅から書写山頂上までのコース」所要時間
JR神戸線・姫路駅→書写山東坂登山道入口(30分)→圓教寺境内入口(30分)
→山頂(30分)→書写山ロープウェイ乗り場(30分)→書写山東坂登山道入口(4分)→JR神戸線・姫路駅
歩行距離:登り約4.7km、下り1.2km
獲得標高:登り約320m、下り約70m
合計所要時間:2時間

●【MAP】書写山