世界遺産に指定され、世界中から絶大な人気を誇る日本のシンボル「富士山」。富士山に登るのは少し大変だが、遠目からその勇姿を存分に味わえる場所がある。
今回は、富士山と絶景が拝める低山を3つ紹介する。どの山も山頂から見える富士山は、ため息が出るほど美しいので、富士山と自然や湖とのコラボレーションを楽しんでほしい。
■壮大な富士山を拝みながら登山を楽しめる「竜ヶ岳」

毎年正月になると富士山からの日の出がちょうど山頂部と重なり、その様子がダイヤモンドのように見えることから、「ダイヤモンド富士」がきれいにみられる場所として有名な竜ヶ岳(りゅうがたけ)。標高1,485mと低山ながら目の前にそびえる富士山は雄大そのもの、まさに圧巻だ。
本栖湖の湖畔にある湖畔登山口から登り、山頂で山ご飯を堪能したあとは下山途中の分岐を見晴らし台のある方へ下りてほしい。目の前にそびえ立つ富士山を眺めながら稜線を下ることができる。
見晴らし台方面から登り、湖畔登山口に下りる登山客が多いのだが、実はこの逆ルートの方が目の前にずっと富士山を拝みながら下山できるのでおすすめだ。ただ、雄大すぎる富士山に釘付けになるあまり、足元が疎かにならないようご注意を!
●【MAP】竜ヶ岳
■スニーカーでも登れる!「鉄砲木ノ頭」

標高1,291mの低山ながら絶景が望める「鉄砲木ノ頭(てっぽうぎのあたま)」、別名「明神山(みょうじんやま)」。登山口となるパノラマ台の駐車場に車を停めれば、1時間ほどで山頂に辿り着く。車を降りただけでも既に絶景を拝めるが、そこはぜひ山頂まで頑張って登ってほしい。登った者だけが見られる、山中湖と富士山を見渡せる大展望パノラマは息を呑むほどの絶景だ。
登山道はところどころ木段などで整備してあるため、地面の状態にもよるがスニーカーでも登ることができる。絶景が見たい、富士山が見たい、でも長い時間をかけて歩くような登山はちょっとハードルが高い……なんて方にはぜひこちらに登ってほしい。
●【MAP】鉄砲木ノ頭
■天空の鐘を鳴らそう!「杓子山」

「関東の富士見百景」に数えられている標高1,598mの杓子山(しゃくしやま)。さまざまなルートがあるが、一番短いコースは大権首(おおざす)峠〜杓子山往復コースだ。距離は短いものの、しっかり登山の装備を固めて、気合を入れてスタートしたい。途中案内板などがあり、富士山が見えるスポットもあるので、休憩しながら登ろう。
山頂につくとまず目に入るのが「天空の鐘」。この鐘を鳴らすために登る登山者はとても多い。ぜひ富士山へ思いを馳せながら鐘を鳴らしてほしい。
山頂にはテーブルとベンチがあるが数が少なく、他のスペースもそれほど広くない。混雑しているときは場所を譲り合って使いたい。鐘の音を耳に、目の前の富士山を拝みながら山ご飯に舌鼓を打とう。
●【MAP】杓子山
■富士山とのコラボレーションを楽しもう
雄大な富士山と絶景に癒される今回紹介した山々は、ビギナーからエキスパートな方々まで春夏秋冬、季節問わず好評だ。天気のよい日に美味しいランチを持ってぜひ楽しんでいただきたい。