■「小柄だけどパンチあるね」= 何の言い換え!?

「小柄だけどパンチあるね」 あることわざを現代風に言い換えてみた。「からだは小さくても、気性や才能が鋭くすぐれていて、侮れないこと」をたとえたものだが、なんということわざかお分かりだろうか。
正解は「山椒は小粒でもぴりりと辛い」
山椒というと、うなぎ料理にかけるイメージが強く、家で使うのは土用の丑の日だけという家庭も多いのではないだろうか。また、独特な風味があり、苦手と感じたり、食わず嫌いの人も多いのではないだろうか。
だからこそ「パンチがある」「コンパクトだけど効く」といった日常表現に置き換えて伝えることで、ことわざの意味もすっと頭に入ってきやすくなる。実際「山椒」という言葉自体にも、こうしたイメージのルーツがある。「椒」の字は芳しい・辛味の意味を持ち、山に生える薫り高い辛味の実であることから「山椒」の名が付けられたという。
■「山のように深い」日本語の世界

「山」は自然の象徴であると同時に、言葉の世界でも多くの意味を持つ存在。ことわざや慣用句を通して、私たちは人生の教訓やユーモアを学んできた。また、昔の言い回しを日常に取り入れることで、世代を超えて自然とその知恵を引き継ぐこともできる。「山のように深い」日本語の世界を、これからもじっくり味わっていきたい。