■ボートで向かうパワースポット「三淵渓谷」

三淵渓谷のボート乗り場

 三淵渓谷は、長井市の長井ダム湖(ながい百秋湖)にあり、昔から龍神がすむと信じられてきたパワースポットだ。深い渓谷の川幅は3〜5m、高さは50mあり、断崖絶壁の間はボートでしか通り抜けできないが、その神秘的な光景を見るために県内外から多くの観光客が訪れる。

 東北中央自動車道・南陽高畠IC から車で約40分の「野川まなび館」で受付を済ませ、整理券を受け取り乗船時間前までにボート乗り場へ向かう。

 乗り場までは車で約10分ほど。現地の気温は15℃だったが、ボートに乗船するとさらに低く11℃と、ダウンやコートを着ないと寒いぐらいだった。ライフジャケットのほか腰巻の貸出しがあり、安全と防寒への配慮はあるが、周辺の山は夏頃まで雪が残るため服装に注意が必要だ。

●秘境の絶景「三淵渓谷」

断崖絶壁がすぐそばに迫る三淵渓谷

 ボートへ乗船し、三淵渓谷に向けて出発した。三淵渓谷には「卯の花姫伝説」がある。悲恋の末に三淵に身を投げた卯の花姫が、龍神様となり祀られているそうだ。

 ボートに揺られ30分ほどたった頃、三淵渓谷の手前に停まった。神聖な場所であるため、渓谷に入る前に参拝を行うのだ。乗船客全員で手を合わせたとき、ひんやりと空気の温度が変わったように感じられた。

 ボートは狭い断崖絶壁の隙間をくぐり抜け、200m以上も続く秘境を進んだ。水面に反射した陽の光が揺らめく岩肌や、乳白色に輝く湖面はとても神秘的で、心が洗われるようだった。

 乗船時間は往復で60分ほど。当日の天候や水位の状況によって、運航に影響が出る場合がある。事前に公式情報を確認し、防寒対策を整えて快適なボートツーリングを楽しんでほしい。

(特)最上川リバーツーリズムネットワーク
住所 〒993-0042  山形県長井市平山2743-4(野川まなび館内)
電話 0238-87-0605(8:30~17:15)

ホームページURL:(特)最上川リバーツーリズムネットワーク

●【MAP】野川まなび館 自然体験ベース

※営業日時はホームページよりご確認ください

■自然豊かな山形で巡る、心をほぐす旅

 “山寺”と渓谷。どちらも、心が澄み渡るような空気感やまた訪れたいと感じさせてくれる共通点があった。暑い夏には自然のひんやりとした涼しさが心地よく、東北ならではの避暑地としても過ごせる。この絶景に会いにぜひ一度、山形を訪れてみてはいかがだろうか。 

 

※この記事の情報は2025年5月現在のものです。内容が変更される場合もありますので、最新の情報はリンク先のHPでご確認ください。