■ツアー5日目:ミルフォードサウンドを巡る
本ツアー最終日の5日目は、壮大なフィヨルドを舞台に数々の滝が見れる観光ポイント「ミルフォードサウンド」を巡る約2時間のクルーズツアーに参加します。
出航は9時でお天気は小雨時々曇り。断崖絶壁の岩肌を流れ落ちる無数の滝、静かな水面に映る山々の姿は美しく、運が良ければイルカやアザラシの姿を見ることができます。


デッキに上がり、目の前に近づいてくる太古からの変わらぬ大自然を写真に収めます。ツアーの皆さんは全員が無事に54kmを歩ききり、トレッキングのない最終日はリラックスムードでした。小雨によるマイナスイオンも相乗効果があったのかも知れません。

■野生の「ニュージーランドオットセイ」に出会う
体が冷えたら船内でゆったり過ごすこともできます。私たちはバーカウンターでカフェオレを注文。すると船内のアナウンスが流れ、野生のアシカが見えるとのこと。急いでデッキに上がりました。
少し離れてはいますが、確かに黒っぽい毛並みがツヤツヤ光るアシカの姿を確認できました。岩の上で上を向き、休んでいるのでしょうか。ここで見られるアシカは「ニュージーランドオットセイ」と呼ばれているそうです。


■クルーズのハイライト 155mの「スターリング滝」
10時頃、「スターリング滝」に接近します。この滝は落差155m、ビル50階分の高さがあり、滝つぼぎりぎりまで近づいてくれます。滝の迫力と水しぶきでギャーギャー盛り上がり、口の中に滝が流れるように撮影している人もいて、ここが一番盛り上がりました。
なお、スターリング滝は氷河の雪解け水による滝で、2040年ころには見られなくなる可能性があるそうです。

■バスでクイーンズタウンへ
11時頃クルーズツアーは終了し、行きと同じようにバスでクイーンズタウンへ向かいます。バスの中ではツアーの参加者とこれからも連絡が取れるよう、ほぼ全員が名前とメールアドレスを書いていたと思います。
最後はツアー出発時に集合したセンターで解散。ガイドさんにお礼を伝え、それぞれにさよならの挨拶を。電波が入るのでLINEの交換をしている方もいました。


■まとめ:10年越しの夢が叶ったトレイル
今回のミルフォードトラックは、10年越しで実現した憧れの旅でした。数日間山にいるのは初めてでどうなるのか不安もありましたが、宿泊するロッジがきちんと整備されているので、シャワーを浴びて豪華なディナーを食べて個室で眠れる、というのは山旅のベースとしてはとても贅沢で快適でした。
実際に歩いてみて感じたのは、世界遺産に登録されるだけの価値がある圧倒的な自然の美しさと、トレッキング初心者でも挑戦しやすい整備されたルートの素晴らしさ。そしてガイド付きツアーの場合は頼れるガイドさんに、毎晩集まるツアー参加者の方がいるというのも安心感につながりました。
氷河が溶け続けている関係で、同じ景色は長く続かないかも知れません。ぜひ、この素敵なフィヨルドランド国立公園のトレイルを多くの方に訪れて欲しいなと思います。個人ツアーで挑戦したい人は、5月28日(水)に始まる山小屋の予約をお忘れなく!(取れますように! ) またいつか、違う季節に歩いてみたいと思える、最高のトレイルでした。
レポート最後となる第4回では、総合計7kgに抑えた軽量化にこだわった装備の公開とクイーンズタウンのオススメグルメを紹介します。