■ツアー3日目:標高1,154mの峠越え!
3日目は、標高1,154mのマッキンノンパス(峠)に向けて登って下る標高差700mの約15kmの行程で、ツアーの中で最もハードな区間です。かなり心配していた天気予報は晴れて一安心! ですが、頂上付近は森林限界を超えかなり風が強く、体感温度が下がるので要注意とのことでした。
ちなみに、もしツアー中に痛みが出た場合や怪我などをした場合は、ガイドさんが応急処置をしてくれます。出発前にテーピングをしてもらっている男性がいました。

■8時 ロッジ前でスタート待機
この日は、ロッジ到着後、間に合えばニュージーランド最大の滝「サザーランドフォールズ」へ向かうことができます。時間の目安はランチの小屋を12時半までに出発すること。私たちはぜひ滝に行きたかったので、この日ばかりはペースが落ちないよう気合いが入っていました。



最初は緩やかな登りが続きますが、次第に傾斜が増していきます。頂上の手前では、8m歩くごとに1m標高が上がる勾配が続きます。その道はジグザグした石の道で、8往復すると「マッキンノン記念碑」に到着するとのことでした。

■ 10時 森林限界を超え絶景とマウントクックリリーを堪能

森林限界は約800mと低く、それを超えると一気に抜けがよくなり、遠くの谷まで見渡せるようになります。また風も強くなり体感温度も下がります。
日当たりのよいこの辺りには、可憐な白い花「マウントクックリリー」がたくさん咲き誇っていました。マウントクックリリーはニュージーランドの在来種で、このお花を見るために山を登る方もいるほど人気があるそうです。
ガイドさんによると「先週までは咲いていなかった」そうで、タイミングよく見ることができて大変ラッキーでした。


頂上の手前では壮大なカールが目の前に広がっていました。日本では標高2,000~3,000mで見られるような景色ではないでしょうか。

■10時半 「マッキンノン記念碑」に到着!
そしてついに見えてきました。石を積み上げた上に十字架を乗せた「マッキンノン記念碑」です。「マッキンノン記念碑」は、ミルフォードトラックの最初のガイドであるクインティン・マッキンノン氏の功績を称え1921年に建てられたもの。
ここに到達したことがとても嬉しく、バックパックを置いてしばらく散策します。風が強く体感温度は低いですが、ガイドさんが作ってくれた温かいコーヒーやお茶でリラックス。360度広がる景色を背景にたくさん写真を撮りました。


■11時15分 ランチ休憩の小屋に到着
お昼は峠の頂上付近にあるパスハット小屋でいただきます。部屋に入ると先に到着していたツアーの皆さんが拍手で迎えてくれ、驚きつつも嬉しくて両手を上げて「イェーイ」とポーズをしました。やはり登頂するというのは達成感が違いますね。後から入ってくる人達にも毎回拍手が送られ、温かい空間が広がっていました。
登りがあったので疲労感はありますが、あまりゆっくりしていられません。小屋を12時半までに出れば「サザーランドフォールズ」に間に合うと聞いていましたが、私たちが小屋を出発したのは12時。順調なペースです!




ニュージーランドは人気の映画「ロード・オブ・ザ・リング」のロケ地になった場所。ミルフォードトラックを歩いていると映画をもう一度見直したくなりました。
■14時40分 「クインティン・ロッジ」に到着
さて、峠を越えた後は急な下り坂が待っていました。昨日通ってきた谷底が見え、改めて自分たちが歩いてきた道のりを振り返ると感慨深いものがありました。雨でなくて本当によかったと思うほど、下りはなかなかハード。

そして3日目の宿「クインティン・ロッジ」に到着。チェックインを済ませ、早々に滝へ向かうことにします。

