■いよいよ文三郎尾根にアタック!

文三郎尾根(ぶんざぶろうおね)を行くとどんどん傾斜がきつくなり、急登になっていく。 体と斜面の向きに合わせてピッケルを持ち替えながら一歩一歩を慎重に登っていく。息切れしないようなペースでゆっくり進むと辛くない。
かっこいい阿弥陀岳を横目に足元に注意しながら進む。時折、強い風が吹くが許容範囲だとホッとする。分岐から赤岳直下の岩場までの間は風が強いが、岩場に入ると一変して穏やかになった。「幸運な日」なようだ。
雪も締まりアイゼンがよく効く、油断せずとにかくゆっくりと慎重に進む。目線を上にあげると北アルプス、南アルプスが見えてくる。絶景の中を登っていく最高の時間だ。
■ハイライト! 赤岳登頂

岩場を登っていくと大きな富士山が出現し、歓声が湧く。富士山が見えるとあと僅か! 2〜3個の梯子があるが、アイゼンに引っかからないように慎重に足を運び、登頂に成功した。厳かな景観と登山の達成感に感無量で標識にタッチした。赤岳から見る阿弥陀岳は94mの標高差があり、俯瞰して見ることができる。「雲海と阿弥陀岳」を撮影することができ大満足だ。
下山は文三郎尾根のピストンにした。私の主観だが岩場を慎重に降りれば、こちらの方が降りやすい。地蔵尾根はさらに急斜面なので注意。ただ、地蔵尾根を行くとかっこいい赤岳も撮影できる利点がある。