■調理は? 暖房は? 照明は?   実際に使用してみた!

点火してみた
網を置いて餅を焼いてみた

 まずは湯沸かし。アイロンストーブの上にやかんを直接置いて湯を沸かしてみたが、 マグカップ1杯分の水(約200ml程度)が5分弱と予想以上に早く沸いた。筆者は焚き火を消した後の就寝前にホットワインを飲むのが楽しみなのだが、温めるのはもちろん、弱火にすれば「保温」もできる点が便利だ。

 小さな鉄板やフライパンなどでの焼き調理、メスティンなどでの調理にも使えるので、焚き火調理の補助として使うのにも重宝する。網焼きはどうだろうと、試しに餅を焼いてみたが、弱火で何度かひっくり返すうちにうまく焼けた。

 暖房器具としては、カセットボンベヒーターや石油ストーブと比べると、威力は格段に弱い。だが、筆者のポリエステル製のソロ用テントでは、厚手の上着が不要になるくらいには暖まり、ソロ用の暖房器具としてはアリだと感じた。 

 そして、最後に照明。灯芯がオイルランタンのように細くなく幅の広いタイプなので、より明るい光量で照らし、炎のゆらぎも、まるで小さな暖炉の炎を見ているような気分を味わえる。就寝前のホットワインを飲むひとときが、さらに幸せな時間になったのはいうまでもない。

■感じたメリットとデメリットは?

やさしい炎のゆらぎを眺めながらくつろげる

 アイロンストーブは多機能ではあるけれど、それぞれの機能に特化したものではない。調理をするなら火力のあるバーナーのほうがしやすいだろうし、暖房としてはソロ用ならアリだが、大きめのテントやポリコットンのテントでは熱効率がよくないだろう。照明としても電池式のランタンのほうがはるかに明るい。また、パラフィンオイルを使用しても、ストーブの上に置いたものに煤が付着してしまう。

 ただ、これらを差し引いても、買ってよかったと筆者は感じている。ヴィンテージ感漂う見た目にはロマンをかきたてられるし、メーカーによっては屋外専用としているものもあるが、もともとアイロンを温めるために作られたストーブ。

 テント内や室内でも使えるタイプなら、炎のゆらぎを楽しみながら、炙ったマシュマロを食べたり、コーヒーに入れて味わったりもできる。おかげで、くつろぎの時間がさらに楽しくなった。

 アイロンストーブは各社それぞれ特徴があるので、ぜひ自身に合ったものを探してみてはいかがだろうか。火を取り扱うものなので、燃料や使い方はメーカーの指示に従い、火元の取り扱いや火傷、換気には十分注意をしてほしい。

 

FUTURE FOX アイロンストーブ
価格/27,800円(税込)
カラー/ブラック、オリーブ
サイズ/本体:幅約14.5cm×奥行き約10cm×高さ約19.5cm
材質/本体:ステンレス(SUS  304)
   その他:鋼(59/H62)・ガラス
重量/約2㎏
使用燃料:パラフィンオイル・灯油(推奨はパラフィンオイル)

商品サイト:FUTURE FOX アイロンストーブ – FUTURE FOX-OUTDOOR 

※この記事の情報は2025年1月現在のものです。内容が変更される場合もありますので、最新の情報はリンク先のHPでご確認ください。