広島県尾道市には、瀬戸内海に面した港があり、坂が多いレトロな街並みや歴史ある寺社、美しい景色が楽しめると古くから人気が高い。

 そこで今回は、尾道でおすすめのスポットやグルメを紹介する。

■尾道を一望する山の中腹にある「千光寺」

「千光寺山ロープウェイ」の中から見た千光寺

 「大宝山権現院 千光寺(たいほうざんごんげんいん せんこうじ)」(以下、千光寺)は、尾道のシンボル的な存在で、806年に弘法大師・空海によって開かれたと伝えられている。大宝山の中腹、標高約140mに位置し、山頂まではロープウェイを利用できる。

 筆者が訪れた日は気温35℃以上で、強い日差しが照りつけていた。猛暑のなかで山を登るのは危険と判断し、往路はロープウェイを利用、復路は徒歩で下ることにした。その日の天候や気温、体調から判断して徒歩・ロープウェイを上手に使い分けるとよい。

奇岩がそそり立つ石鎚山の入口

 ロープウェイ山頂駅には、千光寺頂上展望台「PEAK(ピーク)」があり、眼下に尾道市街地や瀬戸内海の尾道水道、向島(むかいしま)などを見渡すことができる。

 山頂から千光寺までは石がゴロゴロした、つづら折りの坂道を歩く場所もあり、ちょっとした登山気分を味わえる。

 また、千光寺本堂の裏手には「くさり山」と呼ばれる、奇岩がそそり立つ「石鎚(いしづち)山」がある。急角度の岩から垂れたくさりを頼りに登ること約10分、一段上にある社(やしろ)から見る眺望は、また格別だ。体力に自信のある人は参拝してみるとよいだろう。

大宝山権現院 千光寺
住所 〒722-0033  広島県尾道市東土堂町15-1
電話 0848-23-2310

ホームページURL:https://www.senkouji.jp

※営業日時はホームページよりご確認ください

●【MAP】千光寺

■猫アートがあちこちで見られる「猫の細道」

猫の細道にある壁画

 千光寺から歩いておよそ5分、天寧寺(てんねいじ)の三重塔を通り過ぎた先に「猫の細道」と呼ばれる200mほどの路地がある。

 尾道在住の芸術家・園山春二(そのやましゅんじ)氏が企画した町おこしの一環で、丸い石に猫の絵を描いた「福石猫(ふくいしねこ)」が数多く置かれている。尾道が「猫の町」と呼ばれるようになったきっかけの一つでもある。猫アートの壁画や階段などもあり、猫好きにはたまらない。

猫の細道で2匹の猫がお出迎え

 筆者が訪れたときは、運よく2匹の猫に出会うことができた。古びた塀や建物が残るディープな雰囲気の路地であった。

猫の細道
住所 〒722-0033  広島県尾道市東土堂町

ホームページURL:https://ihatov.in/cattrail/

 

●【MAP】猫の細道

■ご当地ラーメンを味わう! 「尾道ラーメン壱番館」

一番人気の「角煮ラーメン(1,250円・税込)」

 尾道のグルメといえば、やはり「尾道ラーメン」である。鶏ガラのダシと瀬戸内海の小魚から取ったダシを合わせた醤油スープに、豚の背脂が浮いているのが特徴だ。

 今回訪れた「尾道ラーメン壱番館」は尾道ラーメンの名店で、海が見える絶好の場所にある。背脂のこってり感と、醤油のあっさりした味わいを同時に楽しめる尾道ラーメン。その上に、豚の角煮をのせた「角煮ラーメン」が一番人気だ。

 店によってそれぞれ味が異なるので、ぜひ食べ比べてみてほしい。

尾道ラーメン壱番館 尾道本店
住所 〒722-0035  広島県尾道市土堂2-9-26
電話 0848-21-1119

ホームページURL:https://www.f-ichibankan.com

※営業日時はホームページよりご確認ください

●【MAP】尾道ラーメン壱番館本店

■人々を魅了する尾道を訪ねよう

 坂の上の細い路地から海を見下ろし、道の端では猫がのんびりあくびをする。尾道の街はどこか郷愁を誘い、人々を惹きつける。ぜひ、実際に訪れてみてはいかがだろうか。

 

※この記事の情報は2025年7月現在のものです。内容が変更される場合もありますので、最新の情報はリンク先のHPでご確認ください。