1月19日(日)、富山県・宇奈月温泉で、SKIMOの日本選手権が開催された。豊富な雪と晴天に恵まれた当日、36名の選手たちが全力を尽くしてレースに挑み、雌雄を決した。
■オリンピック種目ではないけど花形! 長距離種目の「インディビジュアル」

SKIMO(スキーモ)とは、「Ski Mountaineering」の略で、スキーを使って雪山を移動する速さを競うスポーツ。ヨーロッパアルプスの国境警備隊のトレーニングが発祥で、ヨーロッパでは人気が高く、冬になると毎週末、各地でレースが開催されるほどだという。
日本では、2005年から日本選手権が開催されており、競技の歴史は20年ほど。去る1月19日(日)には、第18回を数える日本選手権大会が富山県・宇奈月温泉で開催された。
実施されたのは、長距離種目の「インディビジュアル」。オリンピックの実施種目ではないが、厳しい山岳エリアを含むコースで行われるSKIMOの花形種目だ。
■温泉街からスキー場へ、そのまま登って山の中に設けられたコース

コースは、宇奈月温泉街から宇奈月スノーパークとその上部エリアに設けられる。宇奈月温泉街でスタートした選手たちは、スキーを背負い、ブーツでスキー場へと駆け上がる。雪がある林道からは、シール(滑り止め)を貼ったスキーを履いて、スキー場へと登って行く。スキー場内と上部に設けられた周回コースでは、シール登高や、ブーツ登高、滑走など、セクションごとに決められた方法で通過しなくてはいけない。シニア男子部門では周回コースを5周し、距離約12km、累積標高差は1,400mにもなる。
滑走と登りの切り替え作業を行なう「トランジットエリア」では、シール着脱などの作業を行なうが、そのスピードで順位の入れ替わりが発生することも多く、レースの見どころのひとつだ。また、難しい非圧雪斜面を滑走する区間もある。
