冬は他の季節に比べて登山やキャンプのハードルが高いと感じるかもしれないが、空気が澄んで景色が見渡せ、冬ならではの雪景色も楽しめる。冬ならではの絶景を見るためにキャンプやスノーハイキング、スキー・スノーボードなどに出かける人もいるだろう。筆者も毎年楽しみにしており、冬もできるだけアウトドアを楽しんでいる。
今回は筆者が実際に見て感動した忘れられない冬ならではの自然現象を4つ紹介しよう。
■冬ならではの自然現象1:気嵐(けあらし)
まず紹介するのは気嵐。空気と湖や海などの水温の気温差が大きい時に発生する現象だ。冷たい空気が温かい水面の上に流れ込み、結露することで発生する霧のこと。冬を告げる風物詩として知られており、カメラに収めようと気嵐スポットに訪れる人も多い。
風が穏やかで水面が凪いだ晴れの日の朝にしか見ることができないため、湖畔キャンプで早起きするのがよい。
気嵐といえば気仙沼(けせんぬま)が有名だが、筆者のお気に入りスポットは山梨県の富士五湖の一つ、西湖だ。ここでキャンプをして、早起きして気嵐を見ようとしているが、毎回見られるわけじゃない。それもまた楽しいので、今年も富士西湖キャンプを計画している。
これから計画を立てるキャンパーの皆様は、気嵐を見ることも視野に入れて、ぜひ湖畔キャンプに出掛けてみてほしい。
■冬ならではの自然現象2:氷華(ひょうか)
次に紹介するのは「氷華」。これは樹木や木、草の根から吸い上げた水が茎から噴き出し、外気に触れることで氷結し、まるで白い花をつけたようになる自然現象だ。冬は地上部が枯れてしまうので、根から吸い上げられた水分が行き場をなくして氷結することで氷の華が咲く。
寒すぎると根が水を吸い上げられない、気温が高いと氷ができない・すぐに溶けてしまうので見られる条件が限られているのだ。
気温が低く、日差しで地表が温められる前の朝に見られることが多い。筆者は静岡にある「竜爪山(りゅうそうざん)」に朝早く登った際に初めて氷華を見た。この日の外気温はマイナス2℃程度。「ティッシュが落ちている」と思って拾おうと近づいたら氷華だったので、とても驚いたのを覚えている。
高尾山でも見られるようなので、関東のハイカーは目的の一つにしてみてはいかがだろうか。冬の寒い朝にハイキングする際は、氷華ができていないか探しながら歩くのも楽しそうだ。
筆者はまだ一度しか見たことがないので、この冬も氷華を探すためにハイキングに出かける予定を組んでいる。