■「U.L. Alu Pot 700」は焚火炊飯も得意

 今回は新米を味わうと同時に焚火欲も解消するため、熱源に小型のウッドストーブを用意しました。まずはガンガンの強火にかけ短時間で沸騰させます。

細めの薪を大量に投入し、強火で沸騰を目指します

 このとき蒸気に押されフタが動かないよう重しをします。以前Ti 400FDに水と卵を入れておいたところ、偶然良い感じのゆで卵になったので、いずれそのあたりも研究したいところです。

沸騰するとフタの間から湯気が吹き出します

 湯気が勢いよく出てきたら、火を弱めます。焚火なので微調整は難しいものの、フタが鍋の内側に収まることで吹きこぼれにくいので、あまり神経質にならなくても大丈夫。

 フタから湯気がでなくなったら、もうすぐ炊き上がり。可能な限り弱火にし、ここからは全集中で鍋から発する香りをかぎます。

何度か焚火炊飯をすると、ちょうどよいタイミングで弱火になるよう薪の量を調整できるようになります

 炊きたてご飯の香りが煎餅のようになり始める瞬間が完成の合図。おコゲが好みなら、消す間際に強火にすると焦げ感が出て香ばしくなります。

■蒸らし時間でおかずを用意すべし

 好みに炊きあがったようなら、ウッドストーブから下ろしてタオルなどに包んで蒸らし、その間におかずを用意します。

アルミ鍋は熱伝導性に優れ炊飯に向きますが、火から下ろすと冷めるのも早いので厚手のタオルなどに包んで蒸らしてあげます

 今回は塩鮭とフリーズドライのお味噌汁を添えます。焚火では微妙な火加減はできないものの、美味しく炊きあがりました!

蒸らしの合間に火力を再び上げて塩鮭を炙ります

しっかり火を入れておコゲを作りましたがこびりつきは一切なし。ウエットティッシュで拭う程度でキレイになります。後片付けの手軽さも、この鍋が“モバイル炊飯器”として絶大な信頼を集める理由の一つだと思います。

なかなかの炊け具合。アウトドア炊飯デビューする前に、使い慣れた自宅のキッチンで練習しておくことをおすすめします

 炊飯は、「難しいもの」としてどこか神格化されています。ですが「ちょっと変わったパスタ料理だ」くらいの気軽さでこの「U.L. Alu Pot 700」を使えば、想像以上に簡単に炊飯ができることに気がつくはずです。