「令和の米騒動」と騒がれた今年は、パンや麺と比べると米の値上がりが緩やかだったこともあり、10年振りに米の需要が増えたそうです。そんな今年も、特にお米の美味しい時期がやってきました。私たちはこの時期に店頭に並ぶお米を何気なく「新米」と呼んでいますが、一体いつからいつまで出回るものが「新米」なのかって、ご存じですか?

 意外に知られていない「新米の定義」に加え、スーパーで美味しいお米を選ぶために知っておきたいポイントについても紹介します。

■「新米」の定義とは?

収穫前の黄金色に輝く田んぼ。こんなところで採れたら美味しいに決まってる 

 食品表示法の食品表示基準によると、“収穫した年の12月31日までに精米されて包装されたお米のみ”が「新米」と表記できるそうです。つまりまったく同じお米でも、年を跨いで精米されたものは「新米」とは呼ばれなくなります(表記できなくなる)。

 流通量が安定し、都内のスーパー店頭に新米が目立ち始めるのは9月下旬頃から。お米の収穫時期は基本的に年に一度のみと考えると、新米を楽しめるのは年の1/4しかありません。 

■新米が出回る時期は地域や品種によって異なる

同じ地域内でも品種によって収穫時期は大きく異なる

 出回り始める時期は地域差もありますが、収穫時期は品種にも左右されます。

 例えば、沖縄や九州など暖かい地域の新米は、7月から出回り始めます。また、米には果物や野菜と同じように収穫時期が早い「早生種」があり、お米の名産地として知られる新潟県でも品種によっては8月から店頭に並ぶ種類も存在します。