■ケース3:クマに遭遇した場合

こちらを気にせず近づいてくることもあるヒグマ              

 クマに遭遇したら、まずは落ち着いて刺激しないことが大事だ。遠くに見つけた場合は、様子を見ながら静かに引き返すべきである。近くで遭遇した場合は、まずその場に止まり、ゆっくり後ずさりしよう。背中を向けて逃げてしまうと、動物は反射的に追いかけてしまうので、怖くても立ち止まるのがよいといわれている。 

 距離を取るのに間に合わず接触してしまうような場合は、リュックサックを背負ったままうつ伏せになりお腹を守ってほしい。また、首が弱い部分なので、守るように首の後ろで手を組むようにしよう。

参考:NHK北海道WEB「クマに出会ってしまったらどうしたらいいの?」https://www.nhk.or.jp/hokkaido/articles/slug-na4ca7de11ddd/

■番外編:事前に用意できるグッズ

 イノシシ、サル、クマに共通して対策できるグッズは「鈴」である。野生生物は音に敏感で、人の話し声でも去っていくことも多いらしいが、まずは人間の存在を知らせて、近寄らせないことが重要である。

 クマの場合は、「クマ撃退スプレー」が有効だ。ただし、人間にも刺激となるものなので、風向きやとっさの対応など、習練が必要だ。

 野生動物にはいつ遭遇するか分からないので、まずは正しい方法を知っておくことが大切だ。

大山で遭遇した野生のシカ(撮影:坂庭 健悟)