■栃木県・那須茶臼岳(なすちゃうすだけ・標高1915m)

茶臼岳山頂の標識。山頂からは360度のパノラマが楽しめる

 日本百名山に名を連ねる那須岳は栃木県と福島県にまたがる山塊の総称で、那須岳の主峰とされているのが紹介する標高1,915mの茶臼岳だ。

 那須ロープウェイを利用することで茶臼岳の9合目までアプローチすることができ、山頂まで約45分で登頂することができる。

 45分で登頂できるとはいえ、斜面は急で、ザレている箇所もあるので、トレッキングシューズで行くのが望ましい。

茶臼岳のお鉢巡り。20分ほどで一周することができる

 現在も火山活動を続けている茶臼岳は他の山とは違った、まるで違う星にでも来たかのような荒涼とした世界が広がっている。活火山のため、出かける前には必ず活動状況を確認してから出かけてほしい。

【那須ロープウェイ山頂駅からピストンコース】所要時間
山頂駅(00:45) → 茶臼岳山頂(00:20) → お鉢巡り(00:25) →山頂駅
歩行距離: 約2.0km
累積標高差: 登り 234m、下り 234m
合計所要時間: 1時間20分

●【MAP】那須ロープウェイ

■茨城県・筑波山(つくばさん・標高877m)

筑波山・女体山から望む麓の景色

 最後に紹介するのが筑波山だ。谷川岳と同じく二つのピークからなる双耳峰で、標高877mの女体山と標高871m男体山からなっており、日本百名山の中で最も標高の低い山としても知られている。

 山全体が筑波山神社の御神体となっており、年間を通して登山者や参拝者で賑わう山だ。筑波山にはケーブルカーとロープウェイが運行されていて、どちらを利用しても山頂まで気軽に行くことができる。

 つつじヶ丘駅からロープウェイを利用すると、女体山山頂まで10分もあれば登頂することが可能だ。

 女体山から男体山までは25分。道中にはケーブルカー筑波山山頂駅があり、駅周辺には飲食店やお土産屋が立ち並ぶ。

ケーブルカー・筑波山山頂駅。飲食店が並び、賑わうエリア

 筑波山山頂駅から男体山までは10分ほどで登頂できる。紹介した中では一番短い時間で行動できる山だ。

 標高は低く、気軽に行ける筑波山だが、山頂からの景色は圧巻。周辺には山がないため関東平野を一望することができ、晴れていれば富士山まで望むことができる。

 トレッキングの要素が少ないことから、小さい子どものいる親子で初めての登山にもおすすめだ。

【筑波山ロープウェイ女体山駅からのピストンコース】所要時間
女体山駅 (00:10) → 女体山山頂 (0:15) → ケーブルカー筑波山山頂駅 (00:15) →男体山山頂 (00:15) → ケーブルカー筑波山山頂駅 (00:15) → 女体山駅
歩行距離: 約1.8km
累積標高差: 登り 182m、下り 182m
合計所要時間: 1時間

●【MAP】筑波山ロープウェイ

■快適な気候の中で気持ちのいいトレッキングに出かけよう

八方池山荘近く。標高は1800mを超えておりひんやりとしていて快適

 標高の高い山域では一足早く季節の移り変わりを感じることができる。日中は暑くても朝晩は冷え込むこともあるので防寒着を持参のうえ、初秋のトレッキングを楽しみに出かけてみてはどうだろうか。