長野県の富士見町と伊那市にまたがる「入笠山(にゅうかさやま・標高1,995m)」。南アルプスに含まれる山ながら、峻険な峠や深い渓谷はなく、スズランやレンゲツツジなどの可憐な花々が咲き誇るため「花の宝庫」と呼ばれる。約2,000mの標高があるにもかかわらず、ゴンドラを使って一気に1,780mまで上れるので、往復3時間程度で初心者でも気軽に日帰り登山を楽しめる。

 山頂までは入笠湿原を経由して向かう。道中、初夏には美しい新緑と咲き誇るスズランを眺めることができる。

 山頂からは南アルプスや富士山のパノラマ絶景を楽しめ、標高が高いので暑さに悩まされず、初夏ならではの新緑を楽しみながら歩けるのがおすすめポイント。 今回は、そんな初心者にもぴったりな初夏登山におすすめな入笠山登山の魅力を紹介しよう。

■ゴンドラに乗って一気に標高1,780m地点へ

ゴンドラ山麓駅から山頂駅へ。一気に標高1,780m地点までかけ上がる(撮影:伏見みう)
ゴンドラを降りるともう絶景を見ることができる(撮影:伏見みう)

 入笠山登山の玄関口は中央自動車道・諏訪南ICから約7分の場所にある「富士見パノラマリゾート」。駐車場は無料で、2,000台停められるスペースがある。

 車を駐車したら、ゴンドラのチケットを買いに「ゲートハウス」へ向かおう。ゴンドラは往復券で2,200円。一緒に入笠山のガイドマップももらえるので、見頃の花の種類をチェックできる。

 ゴンドラに乗ると、15分ほどで一気に標高1,780mの山頂駅まで駆け上がる。

ゴンドラ山頂駅からは花が咲き誇る道を歩いて入笠湿原を目指す(撮影:伏見みう)

 ゴンドラ山頂駅からはまず、緩やかなアップダウンの道を歩いて入笠湿原を目指す。湿原は植生保護のため木道が整備されているので、道を外れないように歩いていこう。

 ここから入笠湿原までは10分程度。道中、季節の花々が咲き誇っているので、焦らずゆっくり景色を眺めながら進んでいこう。

見栄えのする夏の新緑と花々が美しい入笠湿原(撮影:伏見みう)
入笠湿原には季節の花が咲き誇っている(撮影:伏見みう)

 入笠湿原を越えるといよいよ入笠山登山口。トイレが備えられており、近くには山荘もあるので、必要であればここで休憩していこう。山頂までは約40分。緩やかな勾配の登山道が続くので、自分のペースでしっかり進もう。

登山口からは緩やかな傾斜の登山道が続く(撮影:伏見みう)

 最後の急登や岩場を頑張って登ると、標高1,955mの山頂へ辿り着く。山頂からは突き抜けるような青空の下、360度のパノラマビューを楽しめるので存分に絶景を満喫しよう。

山頂からは360度のパノラマビューを楽しめる(撮影:伏見みう)

 山頂からは天気がよければ、富士山やアルプスの山々を眺めることができる。開けているのでここでコーヒーを飲んでゆっくりしていく人も多い。ゴンドラ山頂駅から約60分のコースでこんな絶景が望めるなんて、最高の一言だ。心ゆくまで景色を眺めていこう。

天気がよければ、アルプスの山々を望める(撮影:伏見みう)
山頂は開けた場所にあるので、休憩して景色を堪能するのも良さそうだ(撮影:伏見みう)

【富士見パノラマリゾート】
〒399-0211 長野県諏訪郡富士見町富士見6666-703
ゴンドラ営業期間:2024年は4月26日(金)から11月17日(日)
ゴンドラ運行時間:8:30-16:00(下り最終16:30)/4月から9月
8:30-15:30(下り最終16:00)/4月から9月
ゴンドラ料金:往復2,200円(大人)、片道1,400円(大人)
アクセス:中央自動車道・諏訪南ICから約7分

【Webサイト】https://www.fujimipanorama.com/summer/

●【MAP】富士見パノラマリゾート