■世界遺産「宮島」を一望できる、弥山(みせん・標高535m)の頂へ!
●舗装された山道でお手軽ハイキング!
弥山の中腹、獅子岩駅までロープウェイで上がると、そこから山頂まではおよそ30分のハイキングだ。弥山は全山が花崗岩(かこうがん)で形成されており、大きな岩がゴロゴロとしているが、登山道は総じて整備が行き届いており歩きやすい。とは言え、滑りやすい岩の上を踏むような場所もあるので、しっかりと登山靴を履いて出かけよう。
●弘法大師修行の地!「弥山本堂」参拝と「霊火堂」の霊水
獅子岩駅を出発し、天然記念物にも指定されている弥山原始林の中を山頂手前まで進むと、かつて弘法大師(こうぼうだいし)が修行したと伝わる弥山本堂だ。広々としたスペースにベンチがたくさん置かれているので、参拝とともに休憩しよう。
すぐ隣には弘法大師が灯し、今なお燃え続けていると伝わる「消えずの火」がある。この火で沸かした水は万病に効く「霊水」とされ、参拝者は自由に飲むことができる。
●巨岩の道を越え、世界遺産の頂へ!
山頂が近づくにつれ、不思議な形の巨岩が次々に現れ、期待も高まる。辿り着いた山頂にある大岩は、神が鎮座すると言われる「磐座(いわくら)」。まるで、登山者の弥山登頂を祝福してくれているようだ。
巨岩群と瀬戸内の島々、厳島神社の大鳥居、四国の美しい山々。そこには言葉を失うほどの絶景が待っている。初代内閣総理大臣、伊藤博文も絶賛した景観を堪能してほしい。
さらに弥山山頂には、休憩所も兼ねた立派な展望台があり、トイレも備わっている。展望台からでももちろん、360度のパノラマ絶景が楽しめる。
■宮島のおすすめスポット紹介
●大自然を満喫する、麓からの弥山登山
宮島の弥山は、歴史的建造物と自然の美しさが融合した特別な場所だ。体力と時間に余裕のある人は、ロープウェイを使用せず、豊かな植生を楽しむコースもおすすめだ。代表的なものでは「紅葉谷コース」や「大聖院コース」など。難易度や所要時間に応じて選択しよう。
●宮島グルメを満喫!
宮島桟橋の近くには、さまざまな飲食店や土産店が軒を連ねる表参道商店街がある。広島名物の牡蠣やあなごめしなどののぼりに目移りしてしまうが、ここでは食べ歩きに最適な広島銘菓「もみじ饅頭」をおすすめしたい。
誰もが一度は食べたことがあるであろう、もみじの形を模したカステラ生地の饅頭。「宮島伝統産業会館」ではもみじ饅頭の手焼き体験ができ、焼き立てがいただける。香ばしい生地を頬張ると、優しい甘さの餡が口中に広がる美味しさは、焼き立てならではだ。