標高3,000m級の山々が連なる北アルプスを貫く、世界有数の山岳観光ルートとして知られる「立山黒部アルペンルート」。ルート内の一部を結ぶ、日本国内最後のトロリーバス「立山トンネルトロリーバス(通称・トロバス)」が、今シーズン限りで引退することが決まった。

■ラストイヤーならではのさまざまな催しを開催中

トロリーバスに乗れるのは、大観峰駅から室堂駅間のみ

 タイヤで走行するトロバスは、一見普通のバスのように見えるが、じつは電車線から電力の供給を受けて走る電車の仲間。いくつもの乗り物を乗り継いでめぐる立山黒部アルペンルート内の、室堂駅から大観峰駅間を走っている。

 1996年からトロバスを運営する立山黒部貫光によると、車両の更新時期が来たことと、部品の高騰が運行廃止の一因だそうで、来年以降は環境に優しい電気バスに替わる予定だ。

乗車時に配られるラストランカード

 11月30日のラストランに向け、現在、3つの期間に分けてトロバスを堪能できるイベントを実施中。乗車する方の限定特典として「トロバス・ラストランカード」を配布したり、期間限定のデジタル駅スタンプ「駅タグ」を提供するほか、トロバス・グッズやトロバスにちなんだグルメ(どちらも期間限定)も発売している。