■翌朝、西穂丸山へ
翌朝、西穂丸山に向かう。西穂山荘から15分ほどの登りで山頂に到着。山頂は360度の大パノラマの絶景で、目の前に笠ヶ岳の稜線、南に焼岳、その奥に乗鞍岳が見える。北アルプスの大迫力な雪景色を手軽に、こんなに間近で見られる山はめったにない。
のんびりと景色を楽しみたいところであるが、氷点下の気温の中、寒くてじっとしていられないため、早々に下山することにした。西穂山荘までの下りは、目の前に焼岳や乗鞍岳を見ながら歩くので、最高の稜線歩きが楽しめる。
山荘まで戻ってくると、再度装備を整えて下山開始。日帰りの場合は、下りのロープウェイに間に合うように時間に余裕を持って下山しよう。
■必ず立ち寄りたい、新穂高ロープウェイ展望台
今回の登山のもう一つの楽しみが新穂高ロープウェイの駅での観光である。新穂高ロープウェイは日本で唯一の2階建てロープウェイだ。
新穂高ロープウェイの終点、西穂高口駅に着いたらぜひ最上階にある展望台に立ち寄ってみてほしい。展望台に上ると巨大な雪だるまが我々を迎えてくれたので、まずは雪だるまと記念撮影。展望台からは笠ヶ岳や焼岳、乗鞍岳、さらに西穂高岳、奥穂高岳へ続く荒々しい稜線も見える。
筆者たちはこの展望台に行き帰りとも立ち寄った。風が強く、寒い西穂丸山の山頂から見るのとまた違って、安心して景色を満喫できるからだ。また、3か所ある各ロープウェイ駅にはモンベルコーナーや売店、軽食喫茶がある。売店ではオリジナルの西穂高岳グッズや飛騨の特産品など色んな商品が売られているのでショッピングも楽しめる。各駅によって店舗が異なるので、時間があればそれぞれの駅に立ち寄ってみよう。
筆者のおすすめは、しらかば平駅の「アルプスのパン屋さん」。焼きたてパンとドリンクを購入して、ソファー席や外の足湯で景色を見ながら食べられるのがよい。登山と観光、両方楽しめるのも西穂丸山の魅力である。
■視界不良、風が強いときは迷わず引き返そう
登山口から往復4〜5時間ほどで、北アルプスの雪山登山を楽しめる西穂丸山。娘も手軽に絶景と雪山を満喫でき「楽しかった、また行きたい!」と大満足の様子だった。
しかし、山頂付近の気温は氷点下で、西穂山荘から丸山までの稜線上は風が強く、体感温度はさらに下がる。筆者たちは4月初旬に訪れたが、春と言えどもまだまだ寒く朝晩は氷点下になった。防寒着や顔を覆うバラクラバ、厚手の手袋や靴下など防寒対策は必須である。
また視界不良時や風が強いと思ったら、登頂をあきらめ迷わず引き返す勇気も必要だ。安全に配慮して、思い出に残る残雪期の北アルプス登山にのぞもう。
【基本情報】
・施設名:新穂高ロープウェイ
・住所:岐阜県高山市奥飛騨温泉郷新穂高温泉
・電話番号:0578-89-2252
・ロープウェイ往復料金:3,300円
・ウインター(12/1〜3/31):始発9:00、下り最終16:15
・グリーン(4/1〜11/30):始発8:30、下り最終16:45
※営業日時はホームページよりご確認ください
ホームページURL:https://shinhotaka-ropeway.jp/
※この記事の情報は2024年3月現在のものです。内容が変更される場合もありますので、最新の情報はリンク先のHPでご確認ください。