春になり、登山を再開する人も多いのではないだろうか。今回はどこに行こうか、迷っている方に登山歴9年の筆者が、この時期におすすめしたい春に訪れたい花の山を5つ紹介する。
お花見カレンダーを参考に、3月〜6月のお花見登山の計画を立ててみてはいかがだろうか。
■まるで花のプラネタリウム! 野登山のミツマタ群生
「ミツマタ」はお札や高級和紙の原料になる、強い繊維質を持つ落葉樹。枝が3つに分枝することからミツマタと名付けられ、別れた枝の先に黄色い花を咲かせる。
三重県亀山市と鈴鹿市の境にある野登山(ののぼりやま)には、「ミツマタの森」と呼ばれる群生地がある。花の最盛期にはミツマタの花が咲き乱れ、黄色い小宇宙が山の中に現れる。
野登山は標高約851mの山で、トイレ完備の駐車場がある坂本棚田から登山スタート。
登山口からミツマタの森までは30分ほどで、初心者でも登りやすい。登山経験者はミツマタの森を抜け、急勾配が続くミツマタ尾根から野登山を目指してみよう。山頂付近には伊勢湾を一望できる国見広場がある。おすすめの時期は3月下旬〜4月上旬。
所要時間とコース(登り2時間50分、下り1時間30分)
坂本棚田駐車場→ミツマタの森→ミツマタ尾根→仙鶏尾根(せんけいおね)分岐→野登山山頂→表参道→坂本棚田駐車場
●野登山
〒519-0223 三重県亀山市安坂山町2590
■黄色いトンネル! 観音岳のヒカゲツツジ
ツツジと言えば、赤やピンクを想像するが、日陰を好んで生育することから名付けられた「ヒカゲツツジ」の花は、淡い黄色。その色から、はかなげな印象を与え、群生すると美しい花のトンネルができる。
ヒカゲツツジを見るのにおすすめの山が、三重県松阪市にある標高約605mの観音岳。松阪市森林公園に車を駐車して、登山スタート。登山道は整備されており、初心者にもおすすめ。山頂に近づくと登山道脇にヒカゲツツジが現れ、黄色い花のトンネルの中を登山できる。花の見ごろは4月上旬〜中旬、暑さが続くと葉が閉じてしまう。
所要時間とコース(登り1時間40分、下り1時間20分)
松阪市森林公園登山口→ヒカゲツツジ群生地→観音岳山頂
●観音岳
〒515-0845 三重県松阪市伊勢寺町1678