■日本国道最高地点からドロップ!

ハイク途中での休憩タイム。芳ヶ平を見下ろしながら、滑走のイメージを高めます

 翌朝、起きてみると温かな空気があたりを包み込んでいました。この日は、2月とは思えないほどの春を思わせる陽気。これなら、しばらく待てば雪が緩んでくれるのではないか、という期待に胸が膨らみます。のんびりした朝を過ごし、満を持して10時出発。歩き出してすぐに、昨日の雪とは全く違うことを実感します。硬い雪にめっぽう弱い筆者にも滑れそうな予感です。

日本国道最高地点からの滑り出し。ザラメ雪に心も足も弾みます(撮影:Ryu)

 そして、昨日滑走をパスした「日本国道最高地点」に到着しました。参加者の皆さんは、2月らしからぬザラメ雪に歓声を上げながら滑走していきます。筆者も、昨日のうっぷんを晴らすようにノリノリ気分。日本一高所の国道からのドロップに、なぜか自分が日本一の滑り手になったような妄想を描きながら自己満足の滑りを楽しみました。実際は、調子に乗り過ぎてやはり転倒してしまうおまけつきではありましたが。

 バックカントリースキーもグルメも楽しめる芳ヶ平。6月には、真っ白なワタスゲに包まれるとのこと。冬だけでなくサマーシーズンにも訪れてみたいと思いながら現地を後にしました。

※芳ヶ平エリアは、過去に噴出するガスによる事故も起きています。ホワイトアウトになると、危険地帯に迷い込む可能性もあるため、現地を熟知した経験者やガイドとともに訪れることをお勧めします。

【取材協力】SKIER‘S PLACE(スキーヤーズプレイス)http://skiersplace.jp/