■冬になると景色が美しく見えるのは何故?
冬は気温低下に伴って大気中の水蒸気が減少し、湿度も低下する。湿気が少ないと、光が大気を透過しやすくなり、遠くの景色がクリアに見える。さらに春や夏に比べて植物の花粉などの浮遊している微小な粒子が少なく、光の散乱が減少するために大気が透明に感じられる。これが冬になると景色が美しく見える理由である。歩道からは、西伊豆の戸田港(へだこう)がくっきりと見え、建物まで鮮明に確認できた。さらに、駿河湾のむこうには清水の街まで見ることができた。おそらく、夏にはこの景色は期待できないだろう。
伊豆山稜線歩道は、初心者でも気軽に稜線歩きが楽しめ、日本の標高トップ3の山々が一望できる、非常に貴重な絶景稜線である。ぜひ、冬の快晴の日に訪れて、冠雪の山々の絶景を満喫してほしい。