伊豆山稜線歩道とは、伊豆半島の中央部に位置する山脈を通るロングトレイルコースだ。天城峠から修善寺虹の郷までの全長43kmの自然歩道が整備されている。

 今回は、冬から春にかけて空気が澄んでいて、富士山を望みながら歩ける伊豆山稜線歩道を紹介する。

■スタートは天城峠、ゴールは修善寺温泉を目指す

 公共交通機関を利用する人は、修善寺からバスで天城峠まで行くことができる。天城峠からほどなくして、国の重要文化財の天城山隧道に到着した。石造りのトンネルは、現存するものでは国内最長の445mもあるので見ものだ。

 「天城」と聞くと、やはり演歌の代名詞でもある石川さゆりさんの「天城越え」だろう。歌にも出てくる天城を越えていくと思うと、ついつい「あまぎ〜〜ご〜〜え〜〜」と口ずさんでみたくなる。

登山口のスタートとなる「旧天城トンネル北口園地」。トイレもある(撮影:ブラボーマウンテン編集部)
国の重要文化財になっている「天城山隧道」(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

■天城峠から猫越岳まで、樹林帯のトレイルを気持ちよく進む

 この天城山隧道から、伊豆山稜線歩道の入口がスタートする。まずはしばらく登り道を進み、天城峠まで到着。その先は水平道がしばらく続き、快適なトレイルを歩くことができる。途中には、いくつか細いトラバースした道があるので注意しよう。

二本杉峠の道標(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

■1,000m級の稜線からの富士山と駿河湾を望む絶景は、行く価値あり

 猫越岳から仁科峠にかけては、森の中から開けた稜線に抜ける絶景セクションだ。遮るものがないので、風が強い日は厳しい条件となるので注意しよう。

猫越岳から仁科峠にかけてのトレイル(撮影:ブラボーマウンテン編集部)
伊豆山稜線歩道の熊笹の美しい稜線(撮影:ブラボーマウンテン編集部)