■山頂まで1時間30分「竜ヶ岳(山梨県)」 冬にはダイヤモンド富士も見れる「ザ・富士見」の山
本栖湖の南側にそびえる標高1,485mの竜ヶ岳(りゅうがたけ)。富士山の西側に位置しており、東に富士山、その奥の空から昇る朝日を見るのにぴったり。毎年12月下旬〜1月上旬にはダイヤモンド富士が見える場所として人気の高い山だ。筆者も2023年だけで3度訪れている。
ダイヤモンド富士以外にも、明け方に赤く染まった空に富士山のシルエットが浮かぶ景色は、ぜひ一度見てみてほしい。
山頂までは1時間30分ほどで到着でき、危険な箇所もないので初心者や親子登山にもおすすめの山だ。
朝日を見るのであれば、暗いうちの出発となるのでヘッドライトを着用のうえ、気をつけて登ってほしい。明け方は寒くなるので防寒着も忘れずに。
●竜ヶ岳
住所:〒401-0337 山梨県南都留郡富士河口湖町本栖
■山頂まで1時間「三ノ塔(神奈川県)」 アクセス抜群! 丹沢から見る富士山の絶景
都内からのアクセスが抜群で人気の丹沢エリアも、富士山の景色を楽しめる山が多くある。その中でも、比較的人が少なく、穴場的な山を紹介したい。
標高1,205mの三ノ塔(さんのとう)は神奈川県秦野市に位置し、ヤビツ峠から塔ノ岳(とうのだけ)に延びる、表尾根のピークの一つだ。多くのハイカーは塔ノ岳を目指し、三ノ塔は通過点にしてしまうので人は少なく、静かな山頂でゆっくりと景色を楽しめる。
菩提峠(ぼだいとうげ)の登山口から山頂までは、1時間で到着できる。登山道はよく整備されており、歩きやすいので初心者から上級者までおすすめだ。
山頂には休憩できる避難小屋があり、避難小屋の中から富士山を眺められるので、寒い季節にもおすすめ。冷たい風を受けずに富士山を見ていられるのは最高の贅沢だ。
●三ノ塔
住所:〒259-1307 神奈川県秦野市横野
■山頂まで50分「清八山(山梨県)」 松の木の演出で浮世絵のような風景を楽しめる
最後に紹介するのが、山梨県大月市にそびえる標高1,593mの清八山(せいはちやま)。これまで紹介してきた雄大な富士山の景色とは一味違い、思わず江戸時代にタイムスリップしたかのような、風情のある風景が広がる。
一味違う風景を演出するのが山頂に生えている松の木で、松の木のバックに望む富士山はまるで「浮世絵」のようだ。
アプローチは三ッ峠山登山口からで、大半が林道歩きで危険も少ない。山頂までの所要時間は50分と、今回紹介する山の中では最も短い時間で登頂できる。
清八山を訪れるのであれば、本社ヶ丸(ほんじゃがまる)とセットで登るのがおすすめだ。
雪をいただく冬の富士山は一年でもっともきれいに見える時期でもある。晴天の青空とのコントラストは見るものを楽しませてくれるだろう。冬も本番を迎えるが、くれぐれも無理はしない範囲で富士山の景色を楽しんでほしい。
●清八山
住所:〒401-0025 山梨県大月市笹子町黒野田