2013年、世界文化遺産登録された富士山。四季によって景観を変え、時間帯によって色鮮やかに染まるその姿は何度見ても見飽きることがなく、多くのハイカーやカメラマンを虜にしてきた。
筆者も富士山に魅了された一人で、2023年の1年間で富士山を見るために登った山の数は26回。
今回はそんな富士山マニアの筆者が選ぶ、短時間で登れて「富士山の絶景」に出会える山を5つ紹介する。
■山頂まで1時間10分「大菩薩嶺(山梨県)」 富士山が遠くに見える雄大な景色と気持ちのいい稜線歩き
まず紹介したいのが山梨県の大菩薩嶺(だいぼさつれい)。標高は2,057mで、百名山に選定されており、大菩薩峠からの稜線歩きが最高に気持ちいい。肝心の富士山は上日川ダムの向こう側にその雄大な姿を望むことができる。
上日川峠(かみひかわとうげ)から、1時間10分ほどで到着でき、絶景を見ることができる。ちなみに百名山の標識がある最高地点からの眺望はなく、大菩薩峠に向かう稜線からの眺めが最高だ。
大菩薩嶺は鎖場などの難所もなく、百名山の中でも比較的やさしい山で、初心者からベテランまで多くのハイカーで賑わっている。
●大菩薩嶺
住所: 〒409-0301 山梨県北都留郡丹波山村
■山頂まで1時間「達磨山(静岡県)」 温暖な西伊豆の山、海と山を見ながらのハイキング
続いて紹介するのは静岡県、沼津市と伊豆市にまたがる「達磨山(だるまやま)」。標高982mで、日本一標高の高い「富士山」と、日本一深い「駿河湾」、2つの日本一を同時に見られる場所だ。
戸田峠(へだとうげ)から達磨山までは1時間もあれば登頂でき、山頂からは富士山、駿河湾をはじめとする360度パノラマが楽しめる。
伊豆半島は温暖な気候から山歩きシーズンが長く、長野県や山梨県の山が雪に覆われる時期でもハイキングが楽しめる。そのため、西伊豆スカイラインと並走するように登山道が延び、伊豆山稜線歩道の中にある達磨山は年間を通して多くのハイカーやトレイルランナーに人気なのだ。
ただし、標高の高いところでは凍結するので甘くは見ないこと。防寒着や滑り止めの軽アイゼンなどの準備は忘れないようにしてほしい。
●達磨山
住所:〒410-3402 静岡県沼津市戸田