登山をはじめて間もない頃、すれ違う際に登山者同士で挨拶をする、ごみを持ち帰るなど、山のルールがあることに驚いた。街中では挨拶することはないし、ごみ箱が至るところに設置されている。街中では常識でも登山では非常識になることもあるのだ。
また、登山前に登山届を提出しないといけないというのも、登山を始める前にも知ってはいたが、提出する場所や、提出方法を知ったのは登山を始めてからであった。
今回は上記の他に、知っているようで知らない登山のルールを、実際の体験談も踏まえて4つ紹介する。知らないうちに恥をかいてしまわないように注意してほしい。
■知っているようで知らないマナー ➀「食事の残り汁を捨ててはいけない」
登山の食事は軽量で簡単に作れるもので済ませたいため、インスタント麺を使用することもある。インスタント麺の残り汁が出た場合、山に捨てるのはマナー違反だ。登山先の水場にインスタント麺の残りカスが捨てられていたことがあり、非常に残念な気持ちになった。
山には「何も持ち込まない(持ち込んだものは持ち帰る)、持ち出さない」という鉄則があり、ごみを持ち帰ることと同じように、残り汁も飲み切るか、水分を凝固させる簡易トイレなどを使用するのがマナーだ。
■知っているようで知らないマナー ➁「ビニールのシャカシャカ音はタブー」
ビニール袋はごみを包んだり、洗濯物を入れたり、突然の雨対策になったりと、登山ではなにかと重宝する。しかしテントで宿泊する際は、静まりかえった夜や早朝にビニール特有のシャカシャカした音はうるさく感じてしまう。
ビニールではなく、スタッフバックを使用する方がよいが、やむなくテント場でビニールを使用する場合は夕方までに翌日の準備を行い、ザックから取り出さない物だけにビニールを使用し、音が出ないように配慮する必要がある。