山は誰でも自由に登れるが、登山の際には、ルールやマナーがいくつか存在する。それらは山の自然を守るためであり、また、登山者同士が心地よく登山するために必要なものだ。
しかし、広く認知されているわけではないので、ルールやマナーを知らない人もいるだろう。そこで、今回は登山のルールやマナーについて解説する。ルールやマナーを確認し、迷惑な登山者にならないように気をつけよう。
■「山に物を捨てる(落とす)」はNG!
当たり前のことだが、山の中に物を捨ててはいけない。たとえ捨てるつもりではなくても、結果的に山に物を捨ててしまうケースもあるだろう。たとえば、物を落としたり、風で飛ばされたりなどだ。
山に落ちてしまったゴミは、動植物の生態に悪影響をおよぼすおそれがある。また、山の景観を損なうので、登山中に見かけると不快な気分になってしまうだろう。
山でゴミを増やさないために、以下のような対処法がある。
・気付かずに落としやすいもの→「ガムやアメの包装紙など」→ゴミ袋を用意して持ち帰る
・風で飛ばされやすいもの→「帽子」→ストラップをつける
・置き忘れしやすいもの→「手袋・タオル・サングラス・スマホ・デジカメ」→使用後はザックにしまう
ゴミ袋を用意したり、帽子のストラップを用意したり、物を落とすまたは紛失しないための工夫などが大切だ。
■「軽装で山に登る」はNG!
山の登山道が整備されたり、ロープウェイが架設されたり、以前よりも登山しやすくなっている所もある。その一方、軽装で山に立ち入る登山者が増えている。山の中に入る以上、ケガや遭難のリスクが伴うので注意が必要だ。
たとえば、周囲が開けている稜線上では強い風が吹くことが多く、体が冷えやすい。また、整備された登山道でも、デコボコして転びやすい場所が多々ある。そのため、登りやすいとされているハイキングコースであっても、登山靴や防寒具などの装備は必需品といえる。
また、山の標高や気象条件によって気温や足場が変化しやすいことも知っておこう。したがって、登山前に山の情報(気象含め)を調べ、必要な装備を用意してから登ることが大切だ。