■ホテルニューオータニの庭園さんぽ

 JR四ツ谷駅から徒歩8分の場所にある「ホテルニューオータニ」には、都心の中心近くにあるにも関わらず、江戸情緒が溢れる日本庭園が広がっている。

 ここは徳川四天王の一人である井伊直政の子孫の井伊家の大名屋敷があった場所に建てられており、かつては江戸城外堀の内側にあったという。歴史は古く400年以上前の記録が残されているこの庭園は、宿泊者以外でも無料で散策できるのが嬉しいところだ。

400年あまりの歴史を誇るホテルニューオータニの庭園

 ホテルニューオータニの「ガーデンコート」1階玄関から館内に入り、エレベーターで6階に上がり、ガーデンタワーにあるティーラウンジ「ガーデンラウンジ」の先を目指すと庭園の入り口に辿り着く。ここから、江戸情緒溢れる日本庭園の散歩に出かけよう。

朱色に塗られた太鼓橋と池のコントラストが美しい

 ホテルニューオータニの庭園には数え切れないほどの見どころがあるが、朱色に塗られた太鼓橋は周りの緑あふれる庭園の中で一際目立っており、池とのコントラストも美しい。ここで記念撮影する人が多く、時には順番待ちが発生するほどだ。

約1万坪の庭には草木が多く、緑に溢れている

 約1万坪の庭には緑が多く、都心とは思えないほど静寂な空気に包まれている。かつてこの庭を井伊家の人々が歩いたかと思うと胸が高鳴る。ふと目線をあげるとビルが立ち並んだ様子が目に入り、現在と江戸、両方の空気を感じる不思議な気持ちになる。

高さ約6mの大滝は迫力満点だ

 庭園には高さ6mの迫力ある大滝があり、石垣と合わせた荘厳な景色を楽しむことができる。東京都心の中心地でこんなに見事な滝を見ることができるなんて貴重な機会だ。

 ホテルニューオータニの庭園は都心にありながら、その喧騒を忘れるほどの安らぎと癒しを感じることができる。実際に足を運んで、江戸幕府を支えた重鎮、井伊家の人々も歩いたであろう庭園の空気を感じてみてほしい。

●ホテルニューオータニ東京

【アクセス】
東京メトロ銀座線・丸の内線 赤坂見附駅から徒歩3分
東京メトロ半蔵門線・南北線 永田町駅から徒歩3分
東京メトロ有楽町線 麹町駅から徒歩6分
JR四谷駅から徒歩8分

【開園時間】
6:00~22:00
【入園料】
無料

●【MAP】ホテルニューオータニ

■江戸情緒を感じながら東京散歩を楽しもう

 家康公の整備した江戸の街はめまぐるしく発展し、大都市・東京へと変化を遂げた。都心のオフィス街近くにも江戸時代の面影を感じられる散策スポットがいくつもあり、近代的なビル群と江戸情緒が感じられる庭園や城跡が残されているのが東京の魅力の一つである。

 東京に来た際は足を延ばして、家康公が築いた江戸の街の名残を感じる散歩を楽しんでみてはいかが。

家康公が築いた江戸の街と現代のビル群、両方の景色が楽しめる東京江戸散歩