かつて江戸の街として賑わっていた東京は、NHK大河『どうする家康』で松本潤が演じる徳川家康が整備した街であり、今でもその名残を各所で感じられる。

 家康公は小田原遠征で北条氏を滅ぼした後、豊臣秀吉の命令で江戸を含む関東へ国替えし、江戸城(現在の皇居)の整備などをしながら街づくりを進めた。

 江戸の街に数多くあった大名屋敷のいくつかは、現在の東京にも残っている。その中でも「ホテルニューオータニ(東京)」の庭園は、徳川四天王の一人である井伊直政の子孫の大名屋敷があった場所であり、庭園が宿泊者以外にも無料で開放されている。

 今回は、予約なしで楽しめ、江戸の街の名残を感じることのできる皇居東御苑(こうきょひがしぎょえん)やホテルニューオータニの庭園などといった散策スポットの魅力を紹介しよう。

■皇居東御苑さんぽ

 徳川家康が入城した江戸城は徳川幕府の中心地であり、現在は皇居として使われている。皇居の見学や散歩は事前申請が必要なものの、かつて江戸城の本丸や二の丸、三の丸などがあった皇居東御苑は一般開放されているため、予約不要かつ無料で観覧することができるのだ。

JR東京駅から行幸通りのいちょう並木を通って皇居東御苑まで歩くのも風情があって楽しい
お堀を越えて皇居東御苑へ。近代的なビル群と江戸情緒感じる石垣が見える

 皇居東御苑へは東京メトロ大手門町駅や竹橋駅から徒歩5分でアクセスできるが、あえてJR東京駅からいちょう並木が見事な行幸通りを歩いていくのも風情があっておすすめだ。皇居外苑につながるお濠を渡る橋では、近代的な東京を象徴するビル群と江戸情緒が感じられる皇居外苑の景色が同時に楽しめる。

 皇居東御苑には3つの門があるが、筆者は参勤交代の際に諸大名が使っていた「大手門」から皇居外苑に入った。

巽櫓(たつみやぐら)と桔梗濠(ききょうごう)

 大手門に向かう途中、巽櫓(たつみやぐら)と桔梗濠(ききょうごう)を眺めることができる。櫓とは江戸城の見張りに使われていた場所で、石垣を登ってきた敵を桔梗濠に叩き落としていたそうだ。

江戸情緒が感じられる皇居東御苑で散歩を楽しもう

 大手門から皇居東御苑に入ると、色彩豊かな日本庭園や天守閣跡、お濠に映るビル群など見どころスポット満載。景色を楽しみながら散策することができる。

 残念ながら文章だけでは魅力を紹介しきれないので、ぜひ足を運んでその目で近代的な東京の景色と江戸情緒が感じられる皇居東御苑の景色を楽しんでほしい。足を延ばして皇居外苑を散歩するのもいいだろう。

●皇居東御苑

【アクセス】
東京メトロ各線「大手町駅」より徒歩5分
東京メトロ東西線「竹橋駅」より徒歩5分
JR各線「東京駅」丸ノ内北口より徒歩15分

【公開時間】
3月1日~4月14日:午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで)
4月15日~8月末日 午前9時~午後6時(入園は午後5時30分まで)
9月1日~9月末日:午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで)
10月1日~10月末日:午前9時~午後4時30分(入園は午後4時まで)
11月1日~2月末日:午前9時~午後4時(入園は午後3時30分まで)

【入園料】
無料

【休園日】
月曜日・金曜日
12月28日から翌年1月3日まで
行事の実施、その他やむを得ない理由のため支障のある日

詳しくはHPを参考:https://www.kunaicho.go.jp/event/higashigyoen/gyoen-close.html

●【MAP】皇居東御苑