■秋色に染まる渓でロッドを振る心地よさ
この夏の猛暑が嘘のように涼しくなった吉ヶ平一帯は、周囲の山肌が赤や黄色に染まりまぶしく輝いていました。ときおり、爽やかな風が水面を撫でるように優しく吹いていきます。清らかな流れに向かってラインを伸ばしているのは至福のひとときです。
百戦錬磨の魚たちは容易に食い付いてくれません。フライボックスを開けて好みにあいそうなフライを物色します。流し方も重要で、少しでも不自然な動きをさせると“偽物”だと見破られてしまいます。しかしそれはどこの川へ行っても同じ事です。簡単に釣れるより、少し苦戦した方が楽しみも増すのが釣りの醍醐味ですね。それでも最終的には水面を破って魚が飛び出し、久々にロッドを絞られる感触を堪能する事ができました。
ちょうど昼時に休憩していた時に風が強まって小雨が降り出しましたが、すぐに止み、そのまま日が傾くまで釣りに没頭してしまいました。終了まで残りあと2週間ほど。チャンスがあればもう一度訪れたい。紅葉に染まる自然渓流の釣りは心地よくクセになりそうです。