■下山後におすすめ「留浦の浮橋」

ダム湖にかかる留浦の浮橋(撮影:兎山 花)
留浦の浮橋にある公衆トイレ(撮影:兎山 花)

 翌朝、山頂からのご来光と富士山を見たあと、下山を開始。登りは七ッ石小屋より巻道ルートを利用したので、下りは七ッ石山頂を経由し、約4時間弱で鴨沢バス停に到着した。このバス停から奥多摩方面に10分ほど歩くと「留浦(とずら)」バス停がある。

 留浦バス停の近くには、奥多摩湖(ダム湖)があり、ダム湖建設時に水没した道の代わりに、設置された浮橋の一つが「留浦の浮橋」だ。

 その名の通り、橋が湖面に浮いているので、水位が低下すると通行止めとなり、渇水時には浮橋が外されることもある。珍しい橋なので、時間に余裕があれば立ち寄ってみるのもおすすめだ。また、奥多摩駅方面行きの路線バスの本数も、鴨沢より留浦の方が若干多い。

 留浦の浮橋を見学した後、再び筆者は路線バスと電車を乗り継ぎ東京駅まで戻り、東京駅発の夜行バスに乗り込み翌朝、京都駅に到着した。

■雲取山は、計画と準備を整えて登ろう

路線バス、西東京バスに乗って鴨沢へ向かう(撮影:兎山 花)

 都心からアクセスがよく、登山道や道標もしっかりと整備されている雲取山であるが、往復の累積標高差は約2,000mあり、上りの所要時間も5時間半と長い。また、秋口の山頂の気温は低く防寒着や手袋も必須である。登山する際は事前の健康管理に気をつけしっかりと事前準備をし、装備を整えてから臨もう。

 

●【MAP】雲取山