圧巻の雲海を見に行こう。雲海はさまざまな場所で見られるが、全国を車で旅する筆者が今まで見た中では、「星野リゾート トマム」の雲海テラスで見たものがベストであった。

 トマム一帯に広がる大スケールの雲海、朝日とのコラボレーション、ダイナミックに流れ込んでくる雲の動きなど、どの部分を切り取っても絶景で最高の絵になる場所だ。SNSで大人気なのもうなずける。ゴンドラに乗れば、ほぼ歩かずにテラスまで足を運べる手軽さも好評だ。

 今回は、星野リゾート トマムのさまざまな施設とともにその景色の素晴らしさを紹介する。例年雲海テラスは10月中旬に閉鎖されるので、今年の思い出作りの1ページに加えてみてはいかがだろうか。

■雲海テラスって、どんなところ?

雲海テラスからの眺望(撮影:分銅英雅)

 雲海テラスは、星野リゾートが運営する北海道の千歳と帯広の間にあるトマム山の山頂に設置された雲海を見るためのテラスだ。気温が下がる冬季は雪絶景を眺める「霧氷テラス」として営業している。山麓から高速のゴンドラで山頂まで一気に行けて、幻想的な雲海を満喫できるのが特徴。例年5月のゴールデンウィーク明けから10月中旬まで営業しており、時期によっては営業時間が異なるので事前にチェックしてほしい。

 トマム一帯に広がる雲海は非常に規模が大きく、カメラのファインダーに収まり切らないほどのスケール感だ。また、雲海の見える方向から朝日が昇ってくるので、雲海と朝日のコラボレーションが見られる。さらに、太平洋産雲海と呼ばれる山を越えてくる雲海はダイナミックに流れ込んできて壮観である。ちなみに、トマム山で見られる雲海には以下の3種類がある。

・太平洋産雲海:遠く太平洋で発生した雲海が山々を越えトマム一帯に達するもので、最もダイナミックですばらしい雲海
・トマム産雲海:トマムで発生する雲海で、低いところに見られ、発生後数十分で消滅する
・悪天候型雲海:天気が悪い日に発生する雲海で、発生予測が難しく、悪天候でゴンドラが動いていない可能性も

 また、雲海テラスから雲海を見られる確率は40%であるため、2日以上の余裕を持ったスケジュールがオススメだ。