全国各所に絶景テラスが登場しているが、日本アルプスのような3,000m級の山岳がいくつも点在する長野県はテラスから見える景色がひとあじ違う。また、スキー場の頂上など標高の高い場所に設置されたテラスが多く、夏も涼しく避暑に最適なのだ。カフェを併設しているなど、清涼な場所で心地よく絶景を楽しめる。そこで、長野県内にある人気テラスを3つをセレクト。それぞれの魅力を掘り下げていきたい。
■雲海が有名な竜王マウンテンリゾート「SORA terrace」
ほかのリゾートよりも先駆けていち早くテラスを手掛けたのが、長野県北部の山ノ内町にある竜王マウンテンリゾート。いわば、テラスブームの火付け役のような存在だ。山麓から世界最大級166人乗りロープウェイで山頂駅に向かうと、そこは標高1,770mの高所。駅舎のすぐ横に、斜面にせり出すように設置されているのが「SORA terrace(ソラテラス)」だ。
このエリアは山に囲まれた盆地があり雲が溜まりやすい地形であるため、雲海が発生しやすい。とくに、夕方が雲海の発生率が高く、サンセットとともに雲海を眺められるのが大きな魅力だろう。2022年の雲海発生率は65.9%。このうち25.4%が夕方だ。また、下界が雨でもゴンドラで上がると雲を抜け、テラスから壮大な雲海を見られることもある。
周囲には戸隠山や飯綱山、黒姫山、斑尾高原といった北信の山々が点在し、雲海から山のてっぺんが島のよう浮かんで見えるのが幻想的。空気が澄んだ日には北アルプスや日本海まで見渡せることもある。
■雲海を眺めながら食事やお茶も楽しめる
テラス併設の「 SORA terrace cafe(ソラテラスカフェ)」は、窓から景色を見ながらくつろげる憩いの場所。雲海をイメージしたメレンゲをパスタに乗せた「雲海カルボナーラ」や、雲の形をしたケーキ「SORA KUMO」など、雲にちなんだメニューが豊富な点も楽しい。ナガノパープルやシャシンマスカットなどの信州特産フルーツを使ったスムージーもおすすめだ。