■今のところ、2023年の営業内容はこんな感じになりました
2023年の光岳小屋は、予定通り7月13日(木)〜 11月5日(日)まで営業します。
当初の予定では、10月1日からは素泊まり営業の予定だったけれど、スタートから素泊まり営業に変更することにしました。
皆さんには温かい食事をとっていただきたいけれど、安全の確認がとれて林道が通れるようになったとしても、8、9月に発生する台風で状況がさらに変わることもあるでしょう。また、迂回路の状態によっては、宿泊予約の急なキャンセルも考えられます。そうなると、食材のロスが発生してしまう。迂回路ができたとしても、コースタイムが長くなり、事故や体調不良などのリスクが上がってしまうのでは、という心配もあるのです。
光岳と光岳小屋にたくさんの人が訪れてほしいとは、今の状況では大きな声で言いづらい。いろいろと悩んだうえでの判断だけれど、リスクヘッジができない登山者もいらっしゃることを考慮し、判断のハードルが下がらないよう今シーズンは食事の提供をしないことに決めました。とはいえ、縦走でいらっしゃる方を中心に、やはりなにかしら食べるものを販売してほしい、という声も多くいただきました。そこで、レトルト食品や飲み物などは販売することにしました。
また、レトルト食品を購入した方のために、お湯を入れるだけのアルファ米を提供しようかとも思っていました。けど、やっぱりご飯は炊きたいと思い立ち、急遽せめてご飯だけは炊き立てを提供することに決めました。ということで、レトルトカレーにはご飯をつけてカレーライスとして販売します。希望者には、ほかほかご飯に紀州南高梅のつぶれ梅をのせ、そこにお味噌汁というシンプルな朝食をご用意します。来てくれる人に何ができるのか考え続けて辿り着いた結果ではあるけれど、これって本来の目的からズレてしまっているのでは? と悩ましかったりもします。なにが正解なのかはわかりません。
しかし、なにかを決めることがこんなに大変なことだとは思いもしませんでした。でも、2年目は一緒に進んでくれる仲間もいるし、0から1になった昨年とは違うよね。1から2以上を目指して、今シーズンも登山者の皆さんの安全と、私たちが一緒に楽しむために、みんなで考えて小屋によい風を吹かせていきたいな。